EV (3) テスラ黒字化で注目集める日本企業はどこ

2021年2月17日 17:07

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 ガソリン車の部品数は約3万点。対してEVは約1万点。それだけEVの構成品はシンプル。エンジンや駆動系部品など難しい部品は不要となり、組み立ては簡単。それだけに有能な部品メーカーがEV時代、有利な立場に立つことができる。

【前回は】EV (2) テスラ黒字化で注目を集める日本企業はどこ

 EV部品の3種の神器は、モーター・インバータ・電池と記した。このうちモーター、インバータと「デフ(変速機)」「ハウジング(機械の筐体部品のうち装置などを包み保護する覆)」が一体化したものが「電動アクスル」。EVの小型化・軽量化・効率化に不可欠な製品とされる。富士経済では「電動アクスルの世界市場は、2035年には19年に比べ293倍」と試算している。

■電動アクスル参入に意欲的な姿勢を示しているのが住友ベークライト。既にEV向けにモーター用磁石固定材料やインバータ用封止材を開発販売しているが、これに強みである樹脂技術を活かし「軽さ・放熱性・耐久性」に優れた独自電動アクスルの開発を進めている。

■三菱自動車のEVなどにモーター・インバータを提供している明電舎。1990年代から電動車部品の開発をしてきた斯界の草分け的存在。

■東洋電機製造は鉄道車両用電機品が主力の企業だが、EV用モーター・インバータも展開している。東大やブリジストン、ロームなどと共同で「走行中にワイヤレス給電が可能な新型モーター」の開発も進めている。

■モーターを作る設備関連では、「小田原エンジニアリング(モーター用巻き線設備で世界首位)」「岡本工作機械(世界唯一の総合砥粒加工機メーカー:モーターコアプレス用金型研削盤を展開)」が浮上。

■コンデンサーメーカーのニチコンは昨年7月、「EVの充電回路などに使う新型アルミ電解コンデンサーを開発した」と発表。電子部品は熱に弱いという弱点がある。EVは温度管理も必須。その意味で温度センサー:サーミスタで世界最大手の芝浦電子は「EV用センサー」も手掛けている。

 充電器の体制整備も不可欠。昨年5月のEV用急速充電器設置数は7700(19年度のガソリンスタンド数は約4万)。整備に向け東京都は今春から緩和する方針を示している。

★急速充電器の国内首位級は東電系の、東光高岳。急速充電器の規格に対応した充電器を国内で初めて開発している。これまでにサービスエリアやコンビニ等に3000台以上を設置している。

★電気バスの製造という過去を有するシンフォニア テクノロジーは、EV用急速充電器に10年前から参入。狭い場所にも設置できる独自充電器も開発している。

 EV時代の足音が強まりつつあるいま、兜町筋は「手をこまねいているわけにはいかない」と異口同音である。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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