三井E&S、クリレスHD、丸三証など/本日の注目個別銘柄

2021年1月19日 16:07

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記事提供元:フィスコ


<7590> タカショー 809 -74大幅反落。1月決算の20日締め企業であり、本日は権利落ち日となっている。21年1月末は16円配当が計画されているほか、500株以上の株主に対しては、インターネットサイト「タカショー・プレミアム優待倶楽部」におけるポイントを付与している。900円レベルでは上値の重さも意識されていただけに、権利落ちをきっかけに手仕舞いの動きが優勢に。

<2398> ツクイHD 556 +22大幅続伸。3年に1度改定する介護保険サービスの料金体系が前日に固まったと報じられた。4月からすべてのサービスの基本料を引き上げ、介護事業者の経営基盤を強化させていく。2021年度予算案で介護報酬を0.7%引き上げると決まっているが、新型コロナ対策費として4-9月の半年間は基本料をさらに0.1%上乗せする措置も取る方針。介護事業者の収益押し上げ、人材確保などの支援につながるとの見方も優勢に。

<9267> GenkyDrugS 4140 -70伸び悩んで反落。前日に業績予想の修正を発表。売上高は従来見通しをやや下方修正したが、上期営業利益は従来の28.5億円から32.3億円、前年同期比2.9倍に、通期では58億円から62億円、前期比42.8%増に引き上げた。全社的なコストコントロールによって販管費が抑制できた。第1四半期決算時に続く上方修正だが、第1四半期も営業利益は前年同期比2.8倍の水準だったため、サプライズは限定的に。

<9501> 東京電力HD 354 +26大幅続伸。柏崎刈羽原発再稼働の可否判断の前提となる県の検証委員会において、新潟県が再稼働慎重派の「技術委員会」委員2人を3月末で交代させることがわかったと一部で報じられている。別の慎重派1人も辞任しているもよう。「恣意的な人事ではないか」との声も挙がっているようだが、同社にとっては、原発再稼働による収益向上を意識するような流れになっているようだ。

<3402> 東レ 668.5 +30.3大幅反発。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を830円としている。炭素繊維複合材料事業の赤字及び減損損失、セパレータの出荷数量の2ケタ減などで、市場の期待感は既に低下と判断。一方で、風力発電用途の炭素繊維はガラス繊維からの代替主因に成長が加速局面とみている。また、水素自動車向けの高成長にも期待しているもよう。エネルギー関連での出荷増がバリュエーション上昇に寄与するとみている。

<3387> クリレスHD 715 +69大幅反発。本日は同社のほか、コロワイド、ワタミ、ロイヤルHDなど外食の一角で強い動きが目立っている。東京都の小池知事が、新型コロナウイルス対策として午後8時までの営業時間短縮要請に応じた飲食店に支払う協力金について、中小事業者だけでなく大手にも支給する方針を明らかにしたと伝わっている。外食企業は信用売り長の銘柄が多くなっており、同報道を手掛かりに買い戻しが優勢になっているものとみられる。

<7003> 三井E&S 437 +53大幅反発で上昇率トップ。千葉工場で建造していたシンガポールのオーシャン・ジェイド社向け87000重量トン型ばら積み貨物運搬船「オーシャン ジェイド」が完成、引き渡しを行ったと発表したことが手掛かり材料に。同船は環境対応・低燃費船ラインナップ「neoシリーズ」の第7弾となる。また、南鳥島周辺の海底に埋蔵されるレアメタルについて、政府が採掘の商業化を進める方針と前日に伝わっていることなども思惑視。

<8613> 丸三証 541 +45大幅反発。前日に第3四半期の決算速報を発表。累計営業益は23億円で前年同期比3.1倍と大幅に拡大。株式委託手数料、投信の募集手数料などが2ケタの伸びとなった。投資有価証券の売却益を計上したことで、累計純利益は31.8億円にまで拡大。10-12月期営業利益は上半期実績を上回っており、想定以上の収益拡大と受けとめられた。本業の好調を受けて、期末の配当水準などにも期待が高まる方向へ。

<7276> 小糸製 7060 +290大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に、目標株価も6200円から8100円に引き上げた。EV向け効率LEDランプ増加、ADASの業容拡が構造的なポジティブ材料としているほか、日系OEM向け拡販も牽引役になっていくと評価。21年3月期営業利益は570億円にまで引き上げており、会社計画の370億円を大きく上回ると予想しているようだ。

<6976> 太陽誘電 5870 +420大幅反発。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価も3300円から7300円に引き上げた。巣ごもり消費の増加、自動車生産台数の回復と電装化、5Gの拡大に伴うMLCCの需要増に伴い、価格下落の可能性は大幅に低下したと分析し、利益拡大ペースが再び加速局面に入ったと捉えている。21年3月期営業利益は300億円から394億円に上方修正、22年3月期は647億円と見込む。《ST》

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