SEOに警鐘 会話解析できるのに、文章を検索エンジンは判別できないのか?

2020年9月13日 16:07

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音声解析AI電話「MiiTel(ミーテル)」の自動文字起こしイメージ。(画像: レブコムの発表資料より)

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 レブコム(東京・渋谷)は、人工知能(AI)を搭載したIP電話を開発している。商品名は「MiiTel(ミーテル)」。通話中の言葉を全文文字起こしでき、自動的に要約も可能だ。さらに会話を分析する。ここまで会話を理解できるのに、なぜ?検索エンジンは良い文章を判別できないのか?

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■レブコム・ミーテルの分析内容

(1) 話速: 1秒当たり何文字話しているのか?
(2) ラリー回数:会話のやり取りが何回あったか?
(3) かぶり回数:相手の会話にかぶせて何回発言したか?
(4) トーク/リッスン比率:話している時間と聞いている時間の比率?
(5) 沈黙回数:沈黙してしまった回数?
(6) 抑揚の強弱
 など、詳細に分析する。

 当然に会話は全文録音されており、自動的に文字起こしされる。一部抜粋や、「コメント挿入」、倍速再生が出来、テレビ電話の場合には動画にテロップ挿入も可能。文字起こしは1度やってみると分かるが、文字にしなくても良い音声や論理的に矛盾した会話など、修正して記録した方が通じる会話も多い。レブコムの「ミーテル」は、それらもかなりの精度でAIがこなしているようだ。

 また、100点満点で会話を評価できると言う。そのため、ある基準をもとに会話をスコア化できることとなる。しかし、このAIが教師データとしているのは「電話営業」だ。アメリカにおける52万回の電話営業の解析を基礎としている。それに加え、『営業部門が強いと評価される日本企業約50社』からのデータをもとに分析アルゴリズムを作っている。

 これは電話営業において良好な会話形式を基準としたものであり、生活全ての会話においては良好であるとは限らない。また、電話営業でも対象の商品やシチュエーションにより変わるかもしれない。AIもまた人間同様「経験者」であり、全ての場面での経験は持っていないのだ。

 翻って、このように営業電話基準と言えども「良い会話」をAIが見据えることが出来ているとなると、書き言葉として存在するネット上のあらゆる文章をAIが読んで、「優れた文章」をランク付けすることが出来るのではないかと感じる。それは、SEO(検索エンジン最適化)を行うがあまり、文章として良好とは言えない文章がネット上にあふれているため、内容が良い文章が廃れていく現状を変えなければと感じるからだ。

 文学的な文章については人間でも判別は難しいので、せめてビジネス、新聞記事、論文など論理的に書かれた文章に限ってでも、『人類の正義に基づく文章』を高評価と出来ないかと思うのである。SNSに掲載される文章についても、あまりにも「内容を軽視」し、SEOを優先する風潮に警鐘を鳴らしたい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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