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漁業と比較しても無視できない海釣りの経済的価値 京大の研究

2020年8月30日 07:20

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京都府丹後海における釣り場風景(左)と海釣りを楽しむ遊漁者(右)(写真:京都大学の発表資料より)

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 魚介類など海の資源の活用において、これまで重視されてきたのが漁業からの側面だ。その一方で、2015年に約500万人が日本で海釣りを行ったと推計されるなど、海釣りの存在も無視できない。京都大学は27日、京都府の丹後海における海釣りの経済的価値を推定し、遊漁が非常に高い経済的価値をもつことが確認されたと発表した。

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■経済的に無視できない遊漁

 世界における遊漁者人口は約7億人に及ぶ。そのため遊漁が盛んな国では、遊漁の経済的価値の研究が進展している。これらの研究によると、遊漁の経済的価値が高く、地域経済に及ぼす影響や水産資源の管理において無視できない要因だと考えられる。

 他方、海に囲まれる日本も遊漁が盛んだが、海釣りの経済的価値を対象とした研究はこれまで実施されてこなかった。

■地域経済の活性化に貢献

 京都大学の研究者らから構成されるグループは、伊根町から舞鶴市にかけての丹後海において、海釣りの経済的価値を推定しようと試みた。研究グループによると、丹後海で釣りを行う人は岸、遊漁船、ボートのいずれかを使用しているという。そこで、3つのタイプにおける年間の釣り回数をもとに、遊漁の経済的価値の推定が行われた。

 その結果、丹後海を訪問する年間延べ約15万人の遊漁者による、総釣行経費は約38億円、海釣りの経済的価値から旅費などの経費を差し引いた「消費者余剰」が約117億円に及ぶことが判明した。京都府の2017年における海の漁業生産高が約30億円であるのと比較しても、推定された遊漁の経済的価値は無視できないものだという。

 遊漁による漁獲が水産資源の活用において無視できないことが今回明らかになった。今後は、持続的な地域経済の確立のためにも、漁業と遊漁の両面から水産資源の管理と有効活用を検討すべきだと、研究グループは指摘している。

 研究の詳細は、日本水産学会誌Fisheries Scienceにて25日にオンライン掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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