欧米為替見通し:ドル・円は底堅い下げ渋りか、米中通商協議の継続で円売りがサポート

2020年8月25日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い下げ渋りか、米中通商協議の継続で円売りがサポート
25日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る値動きを予想する。新型コロナウイルス治療やワクチン開発への期待でリスクオンのドル売りに振れやすい。ただ、米中両国が通商合意を推進していく方針を決め、リスク選好の円売りが見込まれる。

米食品医薬品局(FDA)は23日、新型コロナウイルスから回復した人の血漿(けっしょう)を活用した治療法を許可した。それを受け、24日の取引ではアジアや欧州の株高が米国市場に波及したほか、米長期金利が上昇しドル買いに振れ、ユーロや豪ドルなど主要通貨は失速。ただ、本日アジア市場ではコロナ治療の進展やワクチン開発などへの期待感からリスクオンのドル売りに振れ、ユーロ・ドルは1.18ドル台を回復。また、ドル・円は日経平均株価の強含みで円売りに支えられたものの、ドル売りに押され106円を下回る水準が続いた。

この後の海外市場では米金融政策や米中通商協議がテーマとなろう。コロナ感染縮小への期待感で欧米が株高を維持できれば、引き続きリスクオンのドル売りに振れやすい。また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の27日の講演はドル売り要因となる可能性から、ドル買いは想定しにくい。一方、米中通商担当者による会談で第1段階の通商合意を今後も推進することで一致し、リスク選好ムードを強める材料となろう。ドル売りが見込まれる半面、円売りが優勢になるとみられ、ドル・円はクロス円の上昇にサポートされそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・8月IFO企業景況感指数(予想:92.2、7月:90.5)
・22:00 米・6月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.3%、5月:-0.3%)
・22:00 米・6月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+3.60%、5月:+3.69%)
・23:00 米・7月新築住宅販売件数(予想:78.5万戸、6月:77.6万戸)
・23:00 米・8月消費者信頼感指数(予想:93.0、7月:92.6)
・23:00 米・8月リッチモンド連銀製造業指数(予想:10、7月:10)
・02:00 米財務省2年債入札
・04:25 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁がオンライン討論会参加《FA》

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