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プロ通訳者の英語トレーニング方法を取り入れよう【ディクテーション編】

2020年8月4日 07:25

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 「どうして自分はこんなに英語ができないのか……」そんな風に英語学習に行き詰まっている人は結構多い。

【こちらも】英語のリスニング力を上げるにはディクテーション

 そんな時は、英語のエキスパートである通訳者の学習法「ディクテーション」を取り入れてみるのはどうだろうか。

 筆者もリスニングで悩んでいた時期があった。しかし、ネイティブのリアルな会話を題材にしたことと、このディクテーションを取り入れたことで、リスニング力が大きく伸びたと実感している。

 実際それまで410点台だったTOEICのリスニングスコアが、3カ月で一気に485点まで上がった。人によって向き不向きはあるかもしれないが、ぜひ1度は試してみてほしい。

■ディクテーションとは

 ディクテーションとは、原稿を見ずに、聞いた文章をすべて書き取る勉強法だ。リスニング力の向上に役立つと言ったが、もちろんそれだけでなく、単語や構文の理解、スペルや発音、文を短いまとまりごとに聞き取っていく能力も身につく。

 日本でも有名なトレーニングだが、書き写しに時間がかかるため、どうしても手軽な音読ばかりがクローズアップされがちだ。非常にもったいない話だと思う。

■ディクテーションのメリット

 メリットはたくさんあるが、今回は2点だけ紹介する。

●自分の聞き取れない部分が明確になる

 一言で聞き取れないと言っても、「単語は知っているけれど文字と音が一致しないのか」それとも「そもそも単語や熟語を知らないのか」、はたまた「文法を知らないからなのか」いろいろな理由があるはず。

 この「どうしてわからないのかが、わかること」が、ディクテーション最大のメリットだろう。理由がわかれば、もうこっちのものだ。あとは苦手な部分だけを重点的に勉強すればよいのだから。

●リンキングやリダクションがわかるようになる

 初心者~中級者にとってリスニングが難しいのは、単語単体の読み方と単語が文になった時の読み方が異なるところにある。

 いわゆる「リンキング・リダクション」と言われるものだ。

 リンキングは「get on」ゲットオン→ゲドンのように、単語と単語の音がつながるルールのこと。リダクションは「sit down」スィットダウン→スィッダウンみたいに、音の一部が脱落するパターンだ。この場合は「t」の音が読まれずに消えている。

 こういった英語にしかない音の変化も、書き取ろうと意識して聞くうちに、段々とパターン化されて頭の中に蓄積されていく。


 このようにディクテーションは、遠回りのようでじつは非常に効率のよい勉強法なのだが、注意点もいくつかある。残念ながら、初心者のうちはディクテーションに手を出さない方がよい。基本的な単語力と文法の知識がないと、あまりにもハードルが高すぎるからだ。

 また中級者でも、無理して難しすぎる題材を選ぶとおそらく失敗する。まずは1分程度の短いもので書き取りに慣れていこう。最初は「こんな簡単な文も聞き取れないのか」と落ち込むかもしれないが、続けるうちに必ず聞こえる箇所が増えてくる。

 まずは3カ月を目標に、ディクテーションに挑戦してみてほしい。(記事:長谷川カオル・記事一覧を見る

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