三井住友、国際帝石、gumiなど/本日の注目個別銘柄

2020年6月8日 16:51

印刷

記事提供元:フィスコ


<8316> 三井住友 3425.0 +146.0大幅続伸。米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想外の増加に転じ、失業率は予想外の低下となるなど、大幅な改善を見せる形となった。これを受けて米長期金利は上昇、約2か月半ぶりの水準に達し、銀行株や保険株の買い材料につながる格好に。また、同社に関しては、大和証券が投資判断を「3」から「2」に格上げ、与信費用の下振れから会社計画を上回る業績水準が見込め、22年度からは再度の増配トレンド入りも予想。

<4901> 富士フイルム 5011 +13切り返す。新型コロナウイルス治療薬候補「アビガン」の臨床試験が遅れ、6月中に終了予定だったが、7月以降にずれ込むことがわかったと伝わった。新型コロナの感染者数が急減したことで、治験の参加者数が目標に届いていないようだ。5月の時点で承認は見送られたが、治験の進捗次第では承認手続きがさらに遅れる可能性もあるという。全体株高の中で買いは手控えられたが、直近安値を下回らず、押し目買いが入りにプラスに。

<1605> 国際帝石 805.0 +39.0大幅続伸。「OPECプラス」が日量970万バレル前後の大規模減産を7月末まで1カ月延長することを決定、世界的な経済活動の再開で石油需要が持ち直している中、需給バランスの一段の改善につながる可能性が高まっている。これを受けて、NY原油先物相場は、3カ月ぶりとなる1バレル40ドル台乗せとなった。原油相場の動きと連動しやすい同社の買い材料に直結する展開になっている。

<2593> 伊藤園 6030 -290大幅続落。先週末に20年4月期の業績下方修正を発表している。営業利益は従来予想の230億円から199億円、前期比12.8%減益に減額。2-4月期は前年同期比約7割の減益となったもよう。タリーズの休業などが大きく響いたとみられる。新型コロナの影響はやや警戒されていたものの、第3四半期までは上振れ推移であっただけに、想定外の大幅な下振れと捉えられている。

<3903> gumi 1033 +150ストップ高。先週末に20年4月期の業績予想上方修正を発表、営業利益は従来の17億円から22.3億円に引き上げ、前期は14.3億円の赤字であった。未定としていた最終利益は17.6億円としている。第3四半期累計営業利益が13億円であったことから、2-4月期も一段と収益は拡大する形に。主力タイトルの好調推移に加えて、新たに配信を開始した「FFBE幻影戦争」もグローバルで好調に推移したもよう。

<3193> 鳥貴族 1821 +15反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は12.6億円で前年同期比57.9%増益に。上半期実績は13.6億円であり、2-4月期は小幅な赤字で、期末配当金も4円配の計画を取り下げた。ただ、新型コロナの影響に伴う臨時休業の実施などで、足元の業績悪化は想定線、短期的な悪材料出尽くしとも受け止められる形に。同時に発表した5月の既存店売上高は前年同月比87.9%減となり、4月からやや改善した。

<9405> 朝日放送HD 956 +150ストップ高。子会社のDLE<3686>の株価が連日で急騰しており、含み益の拡大などがはやされる形となっている。DLEは「トリラー」への投資決定、「トリラージャパン」の設立合意発表などを手掛かりに、本日まで5日連続でストップ高となっている。5月26日株価132円から本日までで4.2倍の急騰に。同社の保有株2200万株から、この期間で含みは93億円増加している。

<4528> 小野薬 2937.5 -88.5大幅続落。「オプジーボ」などの開発のもととなる物質を発表し、18年にノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授らが、がん免疫薬の対価を巡り、共同で特許を取得した同社に対して約226億円の分配金などの支払いを求める民事訴訟を起こすと発表。昨年示した水準150億円から金額を引き上げられた。6月中旬にも大阪地裁に提起する見通しで、企業イメージ低下などへの警戒感も強まる形に。

<3657> ポールHD 972 -126急反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は6.1億円で前年同期比20.1%減益となっている。通期では35.9億円で前期比1.6%増と増益予想になっており、想定以上に低調スタートと受けとめられているもよう。子会社2社の決算期変更などの影響が減益の主因とみられるが、先週末にかけては期待感が先行していたこともあり、利食い売りにつながっているようだ。

<2735> ワッツ 888 +87急反発。先週末に5月の月次動向を発表。5月の100円ショップ直営既存店売上高は前年同月比16.0%増、前月と同様の伸び率となり、7カ月連続で前年比プラス成長となった。上期の既存店売上高3.5%増に対して、下期3カ月では13.5%増での推移に。会社側業績計画では、上期2.1倍の営業増益に対して、通期では7.4%増益にとどまる見通しだが、足元の売上動向からは大幅な上振れが想定される形に。《US》

関連記事