5日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で反発、空運関連に買い

2020年6月5日 16:51

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記事提供元:フィスコ


*16:51JST 5日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で反発、空運関連に買い
5日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比11.55ポイント(0.40%)高の2930.80ポイントと反発した(上海A株指数は0.39%高の3072.03ポイント)。3月11日以来、約3カ月ぶりの高値水準を回復している。

世界的な経済回復の期待が続いたほか、米中貿易問題の警戒感がやや薄らいだことがプラス。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は4日、「新型コロナウイルス世界的流行の中でも、中国は第1段階通商合意を履行している」と述べた。先ごろ流れていた「中国は米農産品購入の公約を守っていない」との報道内容を否定している。

業種別では、空運関連が高い。中国国際航空(601111/SH)が6.9%、中国東方航空(600115/SH)が6.4%、上海国際機場(600009/SH)が3.0%ずつ上昇した。米路線を巡る懸念が薄らぐ流れ。トランプ米政権は4日、前日(3日)に公表した「中国航空会社の旅客便乗り入れ禁止方針」を見直す検討に入った。中国民用航空局が4日、海外航空会社を対象とする運航制限を緩和すると発表したことで態度が軟化したとみられている。政府系旅行グループ大手の中国国旅(601888/SH)も6.5%高と急伸した。証券株、海運株、医薬品株、半導体株、消費関連株の一角も買われている。

半面、資源・素材株はさえない。洛陽モリブデン(603993/SH)が1.9%安、恒力石化 (600346/SH)が1.4%安、安徽海螺セメント(600585/SH)が0.9%安で引けた。不動産株や自動車株の一角も売られている。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が2.46ポイント(1.19%)高の208.11ポイント、深センB株指数が3.77ポイント(0.44%)安の860.65ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

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