今日の為替市場ポイント:米長期金利の上昇などを意識してドルは下げ渋る可能性

2020年4月9日 08:44

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記事提供元:フィスコ


*08:44JST 今日の為替市場ポイント:米長期金利の上昇などを意識してドルは下げ渋る可能性
8日のドル・円は東京市場では108円51銭から109円00銭まで反発。欧米市場でドルは109円10銭まで買われた後に108円60銭まで下落したが、108円85銭で取引終了。

本日9日のドル・円は、主に108円台後半で推移か。米国株高や米長期金利の上昇を意識してドルは下げ渋る可能性がある。

ムニューシン米財務長官は8日、従業員500人以上の中堅企業向け融資プログラムを週内にも発表したいとの考えを伝えたもようだ。一部報道によると、融資規模は最大で4兆5000億ドルに上る可能性がある。ムニューシン長官は米CNBCテレビとのインタビューで「財務省と米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的に作業を進めている」、「週内に詳細を発表し、可能な限り早い段階に実施に移すことを望んでいる」と話した。関係者によると、3月に成立した2兆ドル規模の新型コロナ経済対策で、4540億ドル分をFRBの融資制度への裏付けに当てており、中堅企業向け融資はこの仕組みを利用するもようだ。

市場関係者の間からは、「詳細が判明するまでは評価できないものの、中堅企業向け融資プログラムは雇用安定化に寄与する可能性が高い」との声が聞かれている。米国におけるウイルス感染については予断を許さない状態がしばらく続くとみられているが、雇用悪化によって社会不安が増幅することを最小限に抑制する新たな措置が講じられることで、消費者心理はある程度改善し、緩やかな景気回復につながる可能性もあるとみられている。《CS》

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