日銀、金融緩和策を緊急決定も市場の評価は厳しく

2020年3月17日 10:15

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■16日、日本銀行は前倒しで定例会合を実施

 日本銀行(以下日銀)は18日、19日の2日間で開催を予定していた金融政策決定会合を16日に前倒しで開催した。しかし、緊急的に決定された金融緩和策に対する市場の評価は厳しかった。

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 今回決定された金融政策では、上場投資信託(ETF)の買い入れ強化を中心に、国債の積極的な買い入れなども行う。市場への資金供給により新型コロナウイルス感染拡大の影響に備える構えだ。

 しかし今回決定された金融政策に対して市場の評価は限定的だった。16日の終値は前週末比429円01銭(2.46%)安の1万7002円04銭。2016年11月9日以来の安値を記録した。日銀の緊急の金融緩和策に対する市場の評価は厳しく、企業業績の先を見通せない不安もあり、日本株売りが重なっている。

■今回の会合で決定した金融政策は?

 日銀は当初18、19日の2日間で開催を予定していた会合を前倒しし、1日間で開催。新型コロナウイルスによって混乱する世界金融市場に対して、世界各国の中央銀行が実施した金融緩和策との足並みを揃えた。日銀が発表した金融政策については以下の通りである。(参照元:日本銀行HP「金融政策決定会合の運営」3月16日発表資料)

●1. 資金供給について

 積極的な国債買い入れを行うことで円資金の潤沢な供給に努める。

●2. 企業金融支援について

 新型コロナウイルスの拡大による影響で、資金繰りに影響を受けている企業に対する資金供給の新たな枠組みを設定。民間金融機関が融資額を増やせるよう、2020年9月末までの時限措置として、金利0%で資金を貸し出すことを決定。

 また、コマーシャルペーパー(CP)や社債の買い入れ額についても、合計2兆円の追加買い入れ枠を設定。CPは3兆2000億円、社債は4兆2000億円まで買い入れることとする。

●3. ETFとREITの買い入れについて

 上場投資信託(ETF)の買い入れ額を年間6兆円から年間12兆円へと倍増させる。また不動産投資信託(REIT)についても、買い入れ額を年間900億円から1800億円へと倍増させる。

■景気判断は「弱い動き」と判断ー感染拡大の収束後も下押し圧力続く可能性も

 日銀は現状の景気判断を「このところ弱い動きとなっている」と引き下げた。また今後の経済動向の先行きについても「弱い動きが続くとみられる」との判断を示した。

 世界中の金融市場が混乱している中、世界各国で金融緩和策が採られている。日銀の黒田東彦総裁は、コロナウイルスの感染拡大が収束後の経済回復に期待感を示す一方で、収束後も世界経済への下押し圧力がかかる可能性にも言及し、警戒感も滲ませた。

 当面は今回の会合で決定された金融政策を実施し、必要に応じて更なる金融・財政政策を講じる構えのようだ。

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