6日の香港市場見通し:上値の重い展開か、外部環境に不透明感

2020年3月6日 09:39

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記事提供元:フィスコ


*09:39JST 6日の香港市場見通し:上値の重い展開か、外部環境に不透明感
6日の香港市場は、海外情勢の不透明感で上値の重い展開か。外部環境はネガティブに傾いた。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比3.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.1%安と急反落。新型コロナウイルスの国内感染に歯止めがかからず、投資家心理が再び悪化した。ニューヨーク州では5日、新型コロナの感染者数が22人となり、前日から倍増。カリフォルニア州では4日、新型コロナ感染による死者が初めて確認され、同州は非常事態宣言を出した。ヒトとモノの移動が制限されるなか、経済活動の停滞も懸念されている。

一方、5日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.0%高と大幅に4日続伸。約1カ月半ぶりの高値水準を回復した。中国の財政出動に対する期待感や、金融緩和の思惑が引き続き追い風になっている。人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)、第5世代(5G)ネットワークなど「新型インフラ」建設の投資拡大に当局が注視する姿勢を強めるなか、関連銘柄に買いが広がった。

中国内で工場などの操業再開が進むなか、消費活動の持ち直しがみられることもプラス。商務部は5日の記者会見で、「主要な小売企業1000社は2月下旬、中旬と比べ平均売上高が1日あたり5.6%増加した」と発表した。

こうしたなか、本日の香港市場は全体として上値の重い展開か。内部環境には改善の兆しがあるものの、外部環境の悪化が不安視されそうだ。

【亜州IR】《CS》

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