業務用ロボット、競争時代の夜明け (下)

2020年1月4日 12:22

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「SQ-2」の稼働イメージ。(画像: SEQSENSEの発表資料より)

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 ビルメンテナンスの大手:大成が「アバターロボット(遠隔操作が可能なロボット)による、ビル警備の実証試験を行う」と伝えられた。

【前回は】業務用ロボット、競争時代の夜明け (中)

 そんなまさに同じタイミングで大手デベロッパーの1社:三菱地所(地所)が「(保有する)大手町ビル(地上9階・地下3階・塔屋3階)」に警備ロボット「SQ-2」を導入すると発表した。大手町ビルは東京メトロの大手町駅に直結するビル。「プレゼンテーション効果も高い」と不動産業界筋は口を揃える。

 SQ-2は、東大発ベンチャーSEQSENSE(シークセンス)が開発した自律移動型ロボット。2019年6月に地所が出資し具体化に向け連携してきた。

 最大のポイントは、エレベーターとロボットの自動連動システム。周知の通り、エレベーターに乗り込む際は階数ボタン(操作盤)を押して乗り込む階に呼びつける。だがSQ-2は「エレベーター制御システム」をオンラインで連動させているため、「何階に来いよ」とダイレクトに指令することができる。到着したエレベーターに乗り込んだSQ-2は「何階で止まれ」と指令。当該階で降り、AI・ソフトにのっとった警備を行うという次第。

 当初は4階と6階部分の警備を行うとしているが、地所側では「徐々に対象フロアを広げていく予定」と打ち出している。

 地所は17年から保有施設を「オープンイノベーションフィールド(多様な人・企業が集い、交流することで進化していく街)」として位置づけ、先端技術・テクノロジーを活用した実証実験の場として提供してきた。

 労働力不足が不可避な時代。ロボティクス分野でも自らがロボット開発で協業することで、多くの実証実験の場を供与していく方針。記した1件も、シークセンス:SQ-2に資本参加し実証実験の場を提供していく一環といえる。

 冒頭に記した大成の1件も、「人手不足対策」のためビル管理会社のリーダー格として着手が不可欠な事由。移動型ロボットの開発に携わる:ミラロボティクスと、複合商業施設を展開する品川シーズンテラスと三位一体となっての実証実験。

 「ロボット活躍の場の広がりは未だ途上」とする声が強い。労働集約型の作業現場へのロボット導入。更には「子年相場」の代表的テーマの一つとも目される「RPA」。いわばホワイトカラー版:ロボット(ソフトシステム)。既に導入企業の間では「年間の事務処理作業時間が2万時間減少した」という事例まで伝わり、地方自治体などからの引き合いも高まっているという。

 ロボットの時代は「広がり」「深まる」。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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