28日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で続落、保険セクター下げ主導

2019年11月28日 16:53

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記事提供元:フィスコ


*16:53JST 28日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で続落、保険セクター下げ主導
28日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比13.50ポイント(0.47%)安の2889.69ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、14.12ポイント(0.46%)安の3027.80ポイントで取引を終えている。

米中対立の警戒感が再び強まる流れ。トランプ米大統領は日本時間28日朝、「香港人権・民主主義法案」に署名し、同法は成立した。中国が香港に高度の自由を保障する「一国二制度」を守っているかどうかについて、米国務省に毎年の検証を求める同法は、香港の民主化デモを支持し、中国政府の介入をけん制する狙い。これを受け中国外交部は、「内政干渉だ」と猛反発した。報復措置を辞さない考えを改めて示している。ただ、大きく売り込む動きはみられない。直近で公表された企業利益の成長鈍化を受け、当局が追加の景気テコ入れ策を打ち出すとの思惑が広がっている。指数は朝方、プラス圏で推移する場面も見られた。

保険株が下げを主導する。中国人民保険集団(601319/SH)が2.1%安で引けた。自動車株も安い。上海汽車集団(600104/SH)が1.3%下落した。消費関連株、不動産株、エネルギー株、発電株、空運株なども売られている。

半面、インフラ関連株の一角はしっかり。ゼネコンの中国交通建設(601800/SH)が1.9%高、建材の安徽海螺セメント(600585/SH)が0.7%高と上昇した。中国財政部は27日、特別地方債の2020年発行枠の一部を前倒しで認可すると発表。インフラ建設プロジェクトが進ちょくすると期待された。このほか、医薬品株とハイテク株の一角も買われている。

一方、外貨建てB株は値下がり。上海B株指数が2.16ポイント(0.87%)安の245.96ポイント、深センB株指数が6.05ポイント(0.67%)安の894.00ポイントで終了した。

【亜州IR】《FA》

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