半導体株高に今後の銘柄選別窺えるか/後場の投資戦略

2019年10月18日 12:27

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;22576.96;+125.10TOPIX;1626.93;+2.77

[後場の投資戦略]

 前日のNYダウは20ドルあまりの上昇にとどまったが、本日の日経平均は朝方から上げ幅を3ケタに広げ、比較的強い印象だった。中国GDPが発表された直後には急伸する場面があり、今週16日に付けた取引時間中の年初来高値を再び更新した。一昨日にも指摘したが、米中貿易協議での部分合意などを背景に市場が楽観ムードに傾いている。来週からの日本企業の決算発表を前に業績底入れ期待も広がり、株価は強含みとなるだろう。先行して発表されている海外企業の決算が刺激材料となるが、本日は台湾TSMCの決算を受けて特に半導体関連株の一角で上げが目立つ。

 ただ、SUMCO<3436>やSCREEN<7735>が大幅高となる一方、ここまで一本調子の上昇が続いていた東エレク<8035>が利益確定売りに押されるなど、関連銘柄が総じて買われているわけではない。海外企業の決算で実際の業界環境が見えてきており、ファウンドリー向けや高性能なロジック半導体向けが比較的好調だが、メモリ向けではなお先行き不透明感があるとの見方が多い。業績底入れ期待からここまで値上がりしてきた外需株でも、今後銘柄選別の動きが出てきそうだ。(小林大純)《AK》

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