台風19号、金融機関にも影響 各行で臨時休業や金融支援

2019年10月16日 16:50

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 東日本を中心に襲った大型の台風19号の影響で被害を受けた地域で、各金融機関が被災地対応に追われた。臨時休業を余儀なくされるとともに、金融支援などの対応を急ピッチで進めている。

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 最も被害が大きいと見られているのが堤防が決壊した長野県の千曲川沿いの地域だ。県内最大手の八十二銀行は災害復旧まで豊野支店を休業し、4カ所の店舗外ATMも休業する。

 いわき市や伊達市などが被害を受けた福島県が地盤の東邦銀行は、梁川支店、本宮支店、浅川支店の3カ店を10月15日から臨時休業。代替手段として、窓口・ATM機能を備えた移動店舗車「とうほう・みんなの移動店舗」を被災地域で営業する。ATMや相談、携帯電話の充電へ活用を促す。

 また、関東財務局や日本銀行、日銀の各支店は、災害救助法が適用された被災者に対し金融面での支援を要請。状況に応じて預金の払い戻しなどに柔軟な対応をするように、預金取扱金融機関や証券会社などに求めた。

 各銀行なども預金通帳や証書などをなくした人は、本人であることを確認できれば、払い戻しに応じるように対応を開始。定期預金等の期限前払出しも可能とし、汚れた紙幣・硬貨は引換えに応じる。これらは2011年の東日本大震災の時も見られた対応で、その時の経験が生きた格好だ。

 長野銀行は10月15日、被災者の生活や事業に関する相談を受けるための「特別相談窓口」を長野県内の全店舗に開設。当面の間、土日祝日を除く午前9時~午後5時に預金等の払い戻しや借り入れに関する相談に応じる。

 商品面での支援も出始めた。茨城県が地盤の常陽銀行も10月15日から相談窓口を全店に設置。住宅や家財等に被害を受けた個人客に対して、リフォームやマイカーローンなどを特別金利にて取り扱いも始めた。また、事業用設備や商品が被害を受けた法人・個人事業主向けには、融資金額5,000万円以内で融資利率1.475%の事業性融資も始めた。

 丸森町などが被害を受けた宮城県が地盤の七十七銀行は、「七十七災害対策ローン」の取り扱いを始めた。

 いまだに被害の全容がわかっていない台風19号の爪痕は深い。被災者にとっては先行きが見えないなか、生活の復旧とともに今後の生活への不安を抱える人は多い。その一つが金銭面での心配だ。そうした人々に寄り添い、金融面での支援をすることが金融界に求められそうだ。

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