スマホ電波感知し地下鉄駅構内の混雑を可視化 富士通と名古屋市が実証実験

2019年10月8日 08:27

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駅構内に設置されたパケットセンサー(画像:富士通の発表資料より)

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 富士通(東京都港区)は7日、スマホなどのWi-Fi電波を感知して地下鉄駅構内の混雑状況を把握、人の流れなどを分析する実証実験を名古屋市と共同で開始したと発表した。混雑の状況や人の流れを可視化することで、有効な混雑緩和対策を講じることができるという。

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 実証実験を行うのは、名古屋市営地下鉄栄駅(同市中区)構内。同駅は、名古屋市内で最大の繁華街である栄地区にあり、周辺には百貨店などの大型商業施設や飲食店が建ち並ぶ繁華街がある。また、地下鉄東山線と名城線が乗り入れる乗り換え駅となっていることから、市内でスポーツの試合やイベントが開催される日には、全国からファンや観光客が訪れ、激しい混雑となる。

 1日当たりの駅構内の利用者は約23万人にものぼるが、駅構内が複雑な構造となっていることもあって混雑の状況把握が困難で、混雑緩和の有効な対策が打ち出せないことが課題となっていた。

 今回の実証実験では、駅構内の改札やホームなど6カ所に、スマートフォンなどから発信されるWiFi電波を検知するパケットセンサーを設置。データを収集する。

 収集したデータは個人を特定できないよう匿名化処理したうえで、センサーごとにグラフ化し、15分ごとに人の流れを可視化する。さらに、そのデータをクロス集計することで、駅構内全体の人の流れを時間帯ごとに把握し、最適な移動ルートを検証するという。実験期間は7日から2020年1月31日まで。

 データが計測されることを希望しない人は、スマホなどのWiFi設定をオフにしておく必要があり、同社は利用者らに協力を呼びかけている。

 名古屋市では、IoT技術など先進技術を行政課題の解決に活かすため、企業や研究機関から実証実験の提案を募集する「ハッチ テクノロジー ナゴヤ」を7月に開始。13件の課題に対し17件の募集があり、今回の富士通の実験を含め4件を採用した。

 同社では「IoT技術を使い、駅の混雑状況を可視化することによって、混雑緩和や利便性の向上につなげたい」としている。

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