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ロシアでも遺伝子編集された人間を産み出す計画
あるAnonymous Coward曰く、 今年の夏、ロシア人の生物学者デニス・レブリコフ教授が、遺伝子を編集し、HIV耐性を持つ赤ちゃんを誕生させたいと考えていると発表した。レブリコフ教授とモスクワの政府保健当局は、遺伝子組み換えされた赤ちゃんを作るための承認手続きを議論する「秘密会議」を開催したとされる。これを報じたブルームバーグによれば、最終的な決断はプーチン大統領の選択に掛かっているという(Bloomberg、MIT Technology Review、Slashdot)。
HIV耐性をもつ赤ちゃんの作成計画は中国で実施された。その結果、CCR5と呼ばれる遺伝子を無効化したルルとナナと呼ばれる双子の姉妹が誕生した。しかし、平均寿命が縮むなどの失敗点も指摘された。実験そのものも倫理的理由から世界的に批判され、中国政府も実験を行ったHe Jiankui(賀建奎)氏の「個人的名声と利益」を求めた違法行為であるとして否定的な宣言する状況に追い込まれた。
問題は、中国が落としたCRISPRバトンをロシアが再び掴むかどうかにある。ロシアの大統領報道官であるドミトリー・ペスコフ氏は、遺伝子編集は「大統領が判断する問題」ではないとして、ブルームバーグの報道を否定した。しかし、ブルームバーグは、先の秘密会議には、プーチン大統領の長女である小児内分泌学者マリア・ヴォロンツォワが出席したと報じプーチン大統領の関与を匂わせている。
そのヴォロンツォワ氏は「科学の進歩を遅らせることはできない。ただし、遺伝子操作ベビーの生産を「国家」機関が統制することで制御することは必要だろう」と語っている。ロシアのヴェロニカ・スクボルツォワ保健大臣はブルームバーグに対し、「倫理委員会がこの非常に複雑な問題に対処する」と説明したという。また、プーチン大統領は昨年、遺伝子研究に20億ドルを投じ「全世界の未来を決定する」と述べたとも伝えている。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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