レタスを1日5トン生産 九電が世界最大級の植物工場建設を検討

2019年9月26日 09:13

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九州電力が検討している植物工場のイメージ図(画像は九州電力の発表資料より)

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 九州電力(福岡市中央区)は25日、世界最大級となる植物工場の建設に向けて、植物工場事業を手がけるスプレッド(京都市下京区)などと検討を開始したと発表した。工場建設が実現すれば、1日あたり5万トンのレタスが生産できるという。

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 また九州電力は、工場での再生可能エネルギー電源の導入や仮想発電所(VPP)のリソースとしての活用を検討する。検討は来年3月まで行い、その後事業化を進めるかどうか判断する。

 工場建設を検討しているのは、同電力豊前発電所(福岡県豊前市)内の遊休地。同発電所内には火力発電設備2基があったが、老朽化した1号機を今年6月に廃止した。

 植物工場の建設・運営に関する技術・ノウハウを提供するスプレッドは、2006年から野菜の自動栽培を研究。LED照明と養液だけを使い、野菜を大量生産する技術を開発、自動化植物工場「テクノファームけいはんな」(京都府木津川市)を建設した。同工場は1日3万株のレタスを生産でき、2018年11月から出荷を行っている。

 スプレッドによると、工場で生産される野菜は無農薬で栽培されるため安全で、天候の影響を受けないので生産量や品質、価格を安定させることができる。また、栽培工程の多くが無人化されるため、労働力不足の解決策にもつながるという。

 同社では、植物工場をさらに展開するため、パートナーとなる企業を探しており、今回、九州電力などと協業を検討することになったという。

 一方、九州電力も今年6月に策定した経営ビジョンの中で、1次産業に関連した事業の展開を挙げていた。このほか、電力を使用する側の機器を制御し発電所のように活用する仮想発電所を推進するため、植物工場を活用できないか検討を行い、再生エネルギー電源導入の可能性も探る。

 九州電力では「世界最大級の工場を実現できれば、野菜の安定供給に貢献でき、社会的意義も非常に大きい。1次産業関連領域への挑戦のスタートと位置づけ、国内農業の課題解決に向け取り組んでいきたい」としている。

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