賃貸ビルオーナーが民法改正と対峙する上の保証会社

2019年8月9日 07:28

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 4月30日の本紙ライフ欄に、<副業で「賃貸物件のオーナー」、「改正民法」への備えは大丈夫?>なる原稿を投稿した。来年4月施行の改正民法で「貸主と借主」の間の保証契約が実質的に大きく変わる。マンションオーナーは意識して早々に「改正民法下の変化」について知り、用意をするべきだと訴えた。

【こちらも】副業で「賃貸物件のオーナー」、「改正民法」への備えは大丈夫?

 今回は、賃貸ビルや商業施設の賃貸借関係の変化に対する現状をレポートした。既に「当社との契約を勧めます」と訴求する保証会社が、相次いでいる。例えばフォーシーズなどもそんな1社。家賃保証で歴史を積んでいる代表的なトップ企業だ。具体的にはこんな枠組みを執っている。

 *契約委託手数料は、賃料の1カ月分(1テナント当たり)。滞納が年0回から1回といった具合に、滞納が少ない入居者案件の場合は割引が行われる。

*家賃保証は受託後(金融機関の営業日)3日後から開始。

*家賃はフォーシーズの自社資産とは別に信託管理され、信託側が受け取った家賃をオーナー側に引き渡す。万が一同社が破綻しても別勘定になっているため、オーナー側にとりっぱぐれはない。

*返済の意思のない滞納入居者への「明け渡し要請」「裁判」に関しても、法廷に臨むのは同社の顧問弁護団。オーナーが立つ必要はない。費用は一切フォーシーズの負担。

*判決後の強制執行も、同社が全て無料で仕切る。

 人気が高いのも頷ける。

 スターリンクなども着実に頭角を現している1社。千葉県で事業用不動産のコンサルティングやサブリースを手掛けている同社が展開しているのは、『オフィス保証24』。沖縄に本社を構える家賃債務保証企業:全保連と業務提携し、ことを図っている。こんな枠組み。

〇入居者の与信審査は全保連が行う。

〇賃料滞納保証・督促・法的対応・原状回復まで一貫して保証。保証の範囲は共益費・管理費・駐車場費・看板費などの固定支払い分にまで及ぶ。

〇最大、月額賃料の24カ月分まで保証する。

〇明け渡しにかかわる訴訟費用は上限100万円まで、原状回復費用や残置物撤去費用は賃料2カ月分を上限に保証される。

 2018年に営業を開始。累計保証件数は「未公開」だが、事情通は「着実増」と指摘している。

 従来の保証契約は家賃保証等、限定的だった。だが改正民法では家賃保証に止まらず、多様に及ぶ。それに備えた「保証契約(額)」は相当に及ぶ。個人保証の範疇では実質的になくなる。しっかりした専門業者の存在が必須条件となってくる。未だ手を打っていないオーナーには「動くのは、いまでしょう」と言いたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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