パナソニック、後付け可能なミスト式冷却機発売 極微細で濡れ感なくす

2019年6月25日 17:11

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スタジアムへの設置イメージ(パナソニック発表資料より)

スタジアムへの設置イメージ(パナソニック発表資料より)[写真拡大]

  • フレキシブル施工ができるミストユニット(パナソニック発表資料より)

 パナソニックは25日、暑熱対策として既設構造物などに容易に後付け設置が可能な、極微細ミスト式冷却機「グリーンエアコンFlex」を9月下旬より発売すると発表した。

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 「グリーンエアコンFlex」は、独自開発の2流体ノズルから、10ミクロン以下の極微細ミストを噴霧し、ミストが到達する1.5メートルの範囲を気化熱で冷却する。ミストは、粒径が極小のため、60センチの近傍からの噴射でも濡れ感がなく、快適に使用できるとしている。

 身体への直接噴霧を想定した60センチ位置での体感温度(SET値)は、4度も低減できる。その特徴を最大限に活かすため、自由度の高い後付け施工ができる構造とし、大人だけなく、児童、車いす利用者に合わせた噴霧位置の設計により、酷暑対策のできる屋外環境を作り出せるようにした。

 グリーンエアコンFlexは、ミストを噴射するノズルユニットと、制御・駆動機器を内蔵した機器ボックスで構成される。ノズルユニットの配管はフレキシブルな樹脂製配管のため、ベンチやパーゴラ、屋外建物などに種々の形態で設置できる。また給水は、水道直結だけでなく、外部タンクを使用した水道水給水にも対応しており、仮設のイベント会場などへの利用も可能としている。

 パナソニックでは、2016年8月より極微細ミストシステムの実証実験を開始し、2019年4月にはドーム状の冷却空間を形成する「グリーンエアコン」を発売している。今回は、フレキシブル施工ができるノズルユニットを追加することで、グリーンエアコンFlexをラインアップした。グリーンエアコンFlexは7月中旬より葛飾区と共同で実証実験が行なわれる。

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