GTなのか? スポーツカーなのか? 議論無用の俊足BMW・M8(下)【625馬力・4WD・4WS】

2019年6月13日 11:50

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新型「M8 Competition Coupe」と新型「BMW M8 Convertible」(画像: BMWの発表資料より)

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■GTなのか?スポーツカーなのか?

 近年の情勢としては、「GTなのか?スポーツカーなのか?」の議論は無用になってきたのかもしれない。なぜなら車重2トンを超える重量級のGTが、1トン程度の「ライトウエイトスポーツ」と同等のパフォーマンスを発揮できているからだ。

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 今回、発表された新型BMW・M8は、最高級「コンペティション」仕様では、直噴4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンで、最大出力625hp/6000rpm。最大トルクは76.5kgm/1800~5800rpmと、M8標準車より200rpmほど高い回転数まで最高トルクを発揮できるようになっている。

 現代のエンジンは高回転型ではない。「スポーツカー」でなく「GT」に向いた特性にセットされている。これで0~100km/h加速は3.2秒(カブリオレは3.3秒)となり、モーターアシストの必要がない性能を発揮している。これにマイルドハイブリッド装置による低回転でモーターのサポートを受け、回生ブレーキ装備とするのが、現代流GTであろう。しかし残念ながら、新型M8には装備されていない。

 最高速は250km/hでリミッター作動するようで、「Mドライバーズパッケージ」オプションではリミッター解除され、最高速は305km/hまで可能となる。これにすべてのスキッドコントロールがされた4WD装置が付き、限界特性はこの制御の仕方で決まる。素人でもかなりの領域まで安全を保てるようだ。

 さらに4WS装置により、高速域からワインディングまで、まるで「ライトウエイトスポーツ」のように鋭いハンドリングが実現できているようだ。また可変トルクバーが逆位相まで制御しており、ロールやピッチングを抑えてスポーツカーの軽快感を出すことに成功している。

 初代BMW・850の話で恐縮だが、重いV12気筒エンジンをフロントに積んで、いかにもフロントヘビーな特性を示すハンドリングが不評であった反省が、新型BMW・M8にはあるのだろう。当時、BMW・325と日常的に乗り比べていたら、自然と325に乗ることが増えていってしまった。850に325の軽快感があるとすれば、もう「GTなのか?スポーツカーなのか?」の議論はいらない。

 600馬力を超えるGTで長距離を旅するのがクルマ好きの夢だが、その途中、その気になればスポーツ走行も楽しめる最高の車が新型BMW・M8「コンペティション」である。荷物も意外に積めるわけだし、小型SUVより使い勝手が良いかもしれない。お試しあれ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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