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アメリカをカーボンニュートラル化するには年間1兆ドルが必要
あるAnonymous Coward曰く、 米民主党は次の大統領選挙に向け、気候変動が選挙の政治的焦点になると考えている。彼らは地球温暖化ガスの放出を10分の1に抑える計画を立案している。だが、それは本当に可能だろうか。実現には、内燃機関を利用する自動車の利用を停止し、石炭で生産された電力の大半を放棄し、調理や暖房に天然ガスを使用するよう建物を改装する必要がある。
温室効果ガスの定量化を行っているGlobal Carbon Projectによると、2018年の世界全体の排出量は前年同期比で2.7%、米国では2.5%増加したという。民主党の大統領候補の一人Beto O'Rourkeは、2050年までにその目標を達成するため5兆ドルの計画を立てた。2030年までの実現を求める議員も複数いる。
これに対し、ブレイクスルー研究所のAlex Trembath氏は「2050年のカーボンニュートラル実現は可能だろう。しかし、2030年での実現はどう考えても不可能だ」と話す。国連が率いるDeep Decarbonization Pathways Projectによると、米国産業のカーボンニュートラル化を実現するためには、2050年までに年間1兆ドル以上の投資が必要になるという。この数字は、グリーンニューディール政策を達成するには、年間約9,800億ドルの費用がかかるというブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの見積もり値と一致している。
かといって気候変動に対応しない場合、より対策コストを増加させることになる。国連環境金融イニシアチブプロジェクトの分析によると、二酸化炭素の増加への対策を遅らせると今後15年間で企業は1兆2000億ドルの費用負担が増えると指摘している(Bloomberg Businessweek、Slashdot)。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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