KYB、19年3月期は不適切行為の影響で予想上回る赤字に 無配へ

2019年5月15日 12:10

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 KYB【7242】は14日、2019年3月期の決算を発表、売上高は4,122億1,400万円と前期比4.7%増の増収となったものの、昨年発覚した不適切な検査行為による影響で、赤字額は2月13日に公表された予想より拡大した。営業損益は284億9,800万円の赤字(前回予想120億円の赤字、前期は208億8,500万円の黒字)、純損益は247億5,700万円の赤字(前回予想100億円の赤字、前期は152億200万円の黒字)であった。

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 また配当は予想では未定とされていたが、大幅な赤字を受けて無配にすると発表された。20年3月期の予想は円高傾向を見越した減収と不適切行為の影響が残る可能性を示唆したが、黒字に戻るとしている。

 同社は東京都港区に本社を置き、輸送機器や建設機器の油圧バンパーを製造する。1919年の創業で、1959年より東京証券取引所に株式上場。現在の社名は2005年から採用されており、世界23カ国に拠点を置いている。

 19年3月期の売上高は、中国で建設機械市場の成長が進み、同社の建設機械向け製品への需要が増加したことで増収となり、過去最高を記録。一方で営業利益は、免震・制振用オイルダンパーに係る製品保証引当金繰入額として、93億4,600万円の費用を計上。さらに製品保証対策費、防衛装備品関連損失引当金繰入額、そして航空事業に係る固定資産の減損損失が加わり赤字転落となった。

 今期の見通しとしては、中国での建設機械に対する需要は堅調に推移すると見て売上高予想4,100億円(前期比0.5%減)と微減を予測。利益面では、四輪車部門での販売減と為替が円高(1ドル=105円、1ユーロ=122円)に振れると推測。加えて不適切処理に対する費用および、米国での独占禁止法に訴訟に対してさらなる賠償金が追加発生する可能性があるとしており、営業利益は194億円、純利益は140億円の黒字になるとしている。

 今回の発表では業績の回復がうかがえる。しかし現状は企業内部の問題が未解決であり、また収入源である中国市場の不透明感が濃くなっており、今期の見通しは予想よりも厳しくなる可能性も考えられる。(記事:福井廉太・記事一覧を見る

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