中国が小惑星と彗星を探査へ 2022年までの宇宙計画で

2019年4月21日 06:38

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 中国の国営通信・新華社によると、中国国家航天局は18日、2022年にかけての小惑星探査計画を発表、今後3年間で小惑星と彗星の両方を探査する大胆な計画に着手するという。

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 現在の計画では、地球接近小惑星「2016 HO3(Kamo’oalewa)」に向けて探査機を打ち上げ、小惑星に着地させた後にサンプルを採取。その後地球の軌道に戻り、サンプルを搭載した機体は分離され地球に帰還。残りの機体は、地球と火星の重力の力を借りて133P(エルスト・ピサロ彗星)に接近しその軌道を周回しながら探査するという。

 133P(エルスト・ピサロ彗星)は、小惑星として1979年に発見され、その後1996年7月、突如彗星のような姿で現れたのをエルストとG.ピサロに発見された。小惑星のようにメインベルトの中を通る軌道を持ちながら、彗星と全く同じ塵を噴き出している。これは、表面に氷があり、蒸発していることを示すものだ。

 分類上、小惑星は多くが火星と木星の間にある岩の塊であり、彗星は木星よりも遠いところから飛来して楕円軌道を描き、太陽に接近すると長い尾を噴き出す氷の塊とされている。

 ところが、メインベルト彗星と呼ばれる天体は、小惑星と彗星の両方の特徴を持つ。133P(エルスト・ピサロ彗星)は、このメインベルト彗星であり、地球における水の起源を知るうえで重要な手掛かりとなる。

■中国が宇宙にかける野望

 中国はすでに2019年1月、探査機の嫦娥4号を月の裏側に着陸させた。月面で植物が生育するかという実験も行い、世界で初の成功を収めている。その実験では、水と空気、土の入った容器に綿花やジャガイモなどの植物の種やイースト菌、ミバエの卵を入れ、月に到着するまでの間休眠状態に置いた。着陸とともに生育を開始した結果、発芽が見られた。

 この実験の成果は、宇宙基地の建設に大いに役立つことになる。2020年には次の探査機「嫦娥5号」が月面に着陸し、サンプルを収集して地球に持ち帰る計画だ。さらに中国は、火星に向けて無人探査機の打ち上げを予定している。

 月探査プロジェクトの主任設計者である呉偉仁(Wu Weiren)氏は、「過去60年以上にわたり、私たちは多くの業績を残してきた。しかし世界の宇宙勢力からは、まだ大きな隔たりがある。私たちは開発速度を上げなければならず、来年は火星探査機に着手する」と述べている。

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