88.22カラットのダイヤが約15億3000万円で落札 落札者は日本人

2019年4月7日 19:55

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落札されたオーバルダイヤモンド。(c)サザビーズ

落札されたオーバルダイヤモンド。(c)サザビーズ[写真拡大]

 4月2日、サザビーズ香港のジュエリーオークションにおいて、88.22カラットのダイヤモンドが1億800万香港ドル(約15億3,000万円)で落札された。

 ダイヤモンドのシェイプ(形状)はオーバルダイヤモンドに分類される。50カラット以上のオーバルダイヤモンドが出品されたのは、オークション史上で3つ目のことであったという。

 オーバルというのは単純にいえば卵型、または楕円形のことである。世界最大のダイヤモンドである「アフリカの巨星」、かつて世界最大とされていた「コ・イ・ヌール」などもオーバルダイヤモンドとして知られる。

 落札者は日本人の個人コレクターだそうだが、3月に東京で開催された下見会でこれを始めて見、他の2人の入札者と競り合った結果、落札予想価格である13億円強を上回り、前述の価格で落札した。

 原石ならばいざ知らず、加工した状態で80カラットもの大きさを維持するダイヤモンドは極めて稀少なものである。このダイヤモンドは、デビアスとボツワナ政府が所有するアフリカ南部ボツワナのジュワネン鉱山で、242カラットの原石として発見された。ジュワネン鉱山は良質な原石が採れることでつとに高名である。

 発見後、数カ月かけて原石でカット・研磨された石は、Dカラー(ホワイトダイヤモンドの最高等級)、フローレス(一切傷が無い状態)、そしてポリッシュ(研磨状態)もシンメトリー(対称性)もエクセレントな状態の完璧なオーバルダイヤモンドに仕上げられた。

 なお、88カラットの石なわけであるが、東アジア諸国、とくに中国では八、ならびに八十八は縁起のよい数字として知られているという。日本語でも八は「末広がり」として縁起がよいとされるが、中国語で八の発音は「富」や「幸運」を意味する音に似ている。さらに八が二つ重なるのは沢山の幸運をもたらすとされているという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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