MRJ、米連邦航空局から飛行試験許可を取得 型式証明取得に一歩前進

2019年3月27日 21:24

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 国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)を開発中の三菱航空機は27日、米国連邦航空局(FAA)のパイロットが飛行試験のためにMRJへ搭乗する許可「LOT(Letter of Authorization)を取得したと発表した。

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 三菱航空機は、2015年8月3日にアメリカワシントン州シアトルにMRJの開発拠点として「シアトル・エンジニアリング・センター」を開設している。

 現段階では、同州のモーゼスレークにおいて、昨年12月にLOAを取得した国土交通省航空局(JCAB)のパイロットが飛行実験を実施している。今回、米当局からLOAを取得したことで、FAAのパイロットが既に2回MRJの飛行実験を行ったという。

 三菱航空機の水谷久和社長は今回のLOT取得に関して、「MRJの開発やその発展における重要なマイルストーン」と語っており、MRJの「型式証明」(TC=Type Certificate)取得に向けても、FAAとJCABからの協力が得られることで「取得プロセスの効率化」が期待されるとしている。

 MRJは過去に5度納期を延長しており、現時点の初号機納期は2020年半ばを目指している。

 MRJを完全な製品として注文主に引き渡すには、国土交通省の「型式証明」を取得することが絶対条件になる。この認証取得には非常に厳しい安全基準等をパスしなければならず、MRJの開発遅れの原因は、取りも直さずこの認証取得手続きに手間取っていたことに他ならない。

 型式証明を取得する為には、400項目もの安全基準を全て満たす必要があると言われている。三菱航空機としても、只漫然として長い歳月と開発経費をかけて来た訳ではなく、安全基準をクリアする為に、設計や製造工程の手直しを繰り返して来たのだ。

 2009年には主翼などの設計を大幅に変更し、2012年には製造工程の見直しを行っている。2013年には、装備品仕様の変更・確認作業、2015年には初飛行後に予定していた改修作業を初飛行前に早めた。

 こうした手続きに時間を要し、2015年11月11日にやっと初飛行に漕ぎつけることができた。今回の一連の動きにより、MRJによる「型式証明」取得が、また一歩近づいたと言えそうだ。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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