「DNA解析で切り裂きジャックの正体を特定」論文発表も不正確との批判

2019年3月20日 22:44

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記事提供元:スラド

 1888年に英国で発生した連続バラバラ殺人事件は、結局犯人が特定されないまま100年以上が経過している。この事件の犯人は「切り裂きジャック」などと呼ばれているが、DNA調査の結果、この正体が容疑者の1人とされていたAaron Kosminski氏であることが判明したとの話が出ている(女性自身Yahoo!ニュース)。

 一部報道によると、当時被害者の遺体のそばにあったショールに付着した血液と精液のDNAを調べた結果、それがAaron Kosminski氏のものと一致したという。

 しかし、ScienceArs Technica、、ロケットニュース24の記事によると、今回のDNA解析結果では犯人を特定することはできず、「Kosminski氏が犯人」という結論は間違っているという。

 Ars Technicaによると、このDNA解析結果を報告するForensic Sciences誌掲載論文の結論に対してはほかの研究者から疑問の声が出ており、この研究に対しては「新しいものではなく、科学的に正確でもない」などと批判されている。

 今回調査に使われたショールはオークションで購入されたものとのことだが、その過程において多数の人が関わっており、また手袋をはめて扱うといった汚染などを避ける処置は行われていなかったという。関わっていた人の中には容疑者であるKosminski氏の子孫も含まれているそうだ。こういった「汚染」によって誤った結果が出る可能性は少なくない。さらに、DNA鑑定には母親から子供に受け継がれるミトコンドリアDNAが使われている。ミトコンドリアDNAを使ったDNA鑑定結果では「犯人ではない」ことしか証明できず、これだけではKosminski氏が犯人である証拠にはならないという。

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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