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太陽活動、2月は黒点観測されず 国立天文台
太陽と黒点。[写真拡大]
■2月の黒点観測数はゼロ
国立天文台によると、2月は、太陽の観測ができた19日間で黒点が全く見られず、黒点と黒点群の総量を数値化した「黒点相対数」の月平均値は0.00になったという。黒点は集団で出現することが多く、これは黒点群と呼ばれている。
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■黒点とは
黒点の温度は4,000度、光球の温度は5,800度であり、黒点は周囲の光球よりも温度が低いため暗く見える。黒点の大きさは500キロメートルから10万キロメートル、典型的なものは数万キロメートルであり、これは地球の大きさに匹敵する。
黒点には地球磁場の1万倍の磁場がある。磁力線の作用によって、太陽中心部から上ってくる高温ガスの流れが曲げられるため、黒点は周りの光球よりも温度が低い。黒点の寿命は平均1~2カ月で、最後はばらばらに分裂して消える。
■黒点と太陽活動の周期
太陽表面に現れる黒点数は周期的に変動することが知られている。この周期は太陽活動の活発さを表している。
黒点の数が極大になる時期を太陽活動極大期、極小になる時期を太陽活動極小期といい、極小から次の極小までが太陽活動の1周期である。この周期は平均すると約11年であるが、9~14年のばらつきがある。
国立天文台によると、2月以前に黒点相対数の月平均値がゼロになったのは、2018年12月だった。その前は、前回の極小から間もない2009年8月であり、2017年11月以降の月平均値が10未満で推移していることからも、国立天文台では、現在の太陽活動が極小に近い状態であることがうかがえるとしている。
■地球への影響
太陽活動の変化は地球にも少なからず影響を与える。例えば、地球に降り注ぐ宇宙線の量は太陽活動極大期には少なく、太陽活動極小期には多くなることが最近の観測によって知られている。
また、黒点数周期は太陽輝度の変化と連動しており、この長周期変動は地球の長周期気候変動との関連があるかも知れない。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る)
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