エクサウィザーズ、「要介護度予測AI」を開発 自治体の介護データを活用

2019年3月11日 09:03

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実証事業の概要(画像: エクサウィザーズ発表資料より)

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 エクサウィザーズが行う「要介護度予測AI」の開発事業が、「神奈川MI-BYOリビングラボ」の実証事業に採択された。この実証事業は、神奈川県下の市町村の協力を得ながら、「科学的根拠に基づく介護の実現のための評価基盤構築」を目的としている。具体的には、AIにより、個人レベルでの要介護予測モデルの開発と、要介護者の重症化要因の解析や要介護度別の特徴抽出を行う。

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 神奈川MI-BYOリビングラボは、地域の健康に関する課題解決のため、県内市町村やCHO構想(健康経営)を実践する企業や研究機関等と連携し、それに役立つ技術やサービスの検証・評価を行っている。

今回、エクサウィザーズの「要介護度予測AI」開発事業が採択された背景には急速な高齢化社会の進展がある。2025年には、全国で認知患者者が700万人になると予測されており、介護費用の増加など、様々な課題に対応する必要がある。一方で介護の実態・課題の把握や介入手法の費用対効果の検証は、プライバシーの配慮も必要なため、データの取得や蓄積、エビデンスの確立が進んでいないのが実情だ。要介護者の状態も様々な要因によって変化が生じ、介入の効果を要因別に切り分けて検証することは難しい。

 今回の実証実験は以下の手順で行う。まず自治体より提供を受けたデータをもとにAIモデルをつくり、個人レベルで要介護度や介護費を予測する。次に過去のデータ等に対してもAIモデルを適用し、予測精度を検証。そして、要介護度別の情報を分析し、要介護度が重症化する要因の解析や、対象となった人の属性情報や自立度、行動特性を抽出する。

 実証実験で用いるデータは、個人の特定が出来ないようにしている。今回の実証実験により、これまで十分に把握できていなかった介護に関したエビデンスを明確にし、科学的根拠に基づいた介護のための評価基盤をつくることを目指す。

 エクサウィザーズは、「今回の取り組みにより、将来的には費用対効果が高い介入施策の効率的な立案に貢献したい」としている。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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