トヨタ、衝突事故解析のバーチャル人体モデル「THUMS」に最新バージョン

2019年2月13日 09:29

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記事提供元:エコノミックニュース

1997年からトヨタと豊田中央研究所が共同で開発してきたバーチャル人体モデルTHUMSの最新版「Version 6」が発表となった。衝突を察知して身構えた状態とリラックス状態での衝突衝撃の違いも解析できる

1997年からトヨタと豊田中央研究所が共同で開発してきたバーチャル人体モデルTHUMSの最新版「Version 6」が発表となった。衝突を察知して身構えた状態とリラックス状態での衝突衝撃の違いも解析できる[写真拡大]

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 トヨタは、豊田中央研究所と共同で、クルマの衝突事故における人体の傷害発生メカニズムをコンピューター上で解析できるバーチャル人体モデルTHUMS(サムス:Total HUman Model for Safety)を改良し、「THUMS Version 6」として2月8日に発売した。

 THUMS Version 6の開発によって、詳細な内臓モデルに加え、乗員の身構え状態やリラックス状態など様々な筋力状態を模擬可能な筋肉モデルを持ち合わせており、自動運転車両などの普及による将来の乗員姿勢の多様化を想定した、より精度の高い解析が可能となったと説明している。

 これまで衝突安全実験にはダミー人形が広く使用されてきたが、衝突による脳や内臓などの各部位の損傷を詳細に分析することは難しかった。そこでトヨタと豊田中央研究所が共同で研究開発した人体有限要素モデルTHUMSを用いて、コンピューター上で車両衝突時の傷害解析を実施してきた。誕生したTHUMS Version 6は、その最新バージョンである。

 従来、衝突回避から衝突に至る乗員挙動シミュレーションおよび傷害解析では、まず衝突前の筋肉の状態を考慮して乗員の姿勢変化を模擬できるTHUMS Version 5を使用し、その後、衝突時の骨や内臓の傷害を精度よく解析できるTHUMS Version 4に切り替える必要があった。

 しかし、今回開発したTHUMS Version 6を活用することで、衝突前の乗員姿勢変化と衝突時の傷害解析を同時に高い精度で実施可能となり、またTHUMSの切り替え作業が不要となることで作業効率の向上にもつながる。

 今後、予防安全装備の普及や自動運転技術の導入に伴い、運転支援機能の利用によってリラックスした状態など、衝突時の乗員姿勢は従来以上に多様になると予想され、THUMS Version 6は、状況に応じて乗員を保護する安全技術の開発に活用する予定だという。

 なお、THUMSは東京中央区の(株)JSOL、および東京新宿区の日本イーエスアイ(株)を通じて販売するという。THUMSのこれまでのバージョンは、トヨタのみならず国内外の自動車メーカーや部品メーカー、さらには大学や研究機関など多くの施設でクルマの安全技術研究に使用されてきた。今回改良した「Version 6」により、安全技術研究へのさらなる貢献が期待される。

 トヨタは今後もTHUMSを活用しながら、予防安全技術や自動運転技術等の開発に加え、万が一衝突した場合でも乗員を守る技術の研究開発に取り組み、あらゆる場面で乗員に安全・安心を提供していくとしている。(編集担当:吉田恒)

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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