横綱・稀勢の里 引退を表明

2019年1月16日 16:43

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 大相撲の横綱・稀勢の里が16日、引退を発表した。

 稀勢の里は進退の懸かった今場所、初日から3連敗。昨年秋場所から数えて、横綱として史上ワーストとなる8連敗を喫し、動向が注目を集めていた。

■ 初優勝、昇進からわずか2年

 歓喜に沸いた初優勝から2年。苦しみ抜いた稀勢の里が土俵を去る。

 2017年の初場所、結びの一番で横綱・白鵬を破り自身初となる賜杯を手にした。翌大阪場所は待望の日本出身力士の横綱として出場、初日から12連勝とここでも土俵上の主役となる。

 13日の日馬富士戦で事態は暗転する。立ち合いの日馬富士の体当たりをまともに受け、土俵下まで転げ落ちた。その後、自力で起き上がれずに左上腕部を負傷。だが千秋楽まで強行出場し、2度目の優勝を飾ったものの、その代償はあまりにも大きすぎた。

 5月の夏場所にも出場を果たし10日目まで土俵に上がるも翌日から休場。以降、負傷が完治せずに休場を繰り返し、千秋楽まで相撲を取り切ったのは昨年秋場所の1場所だけに終わる。初土俵から大関時代までの休場は僅かに1日だけだったが、横綱に昇進してからは8場所連続を含む9場所に上り、今場所も初日から黒星を並べた。最高位としての責任を果たし切れないまま相撲人生に幕を下ろした。

■最後も自分の相撲を取り切ることなく

 最後の取り組みとなった15日の栃煌山戦。

 立ち合いは勢いよく前に出た。しかし右から押っつけると一瞬で栃煌山にもろ差しを許す。左の下手投げで身体が浮くと左足で踏ん張りをみせるも、すぐに抵抗する力を失い下がりながらゆっくりと俵を越えた。立ちすくんだ直後、何かを察したかのように一度だけ頷いたようにもみえた。

 4連敗を喫した昨年の九州場所から昨日まで、一度たりとも有利な形に持ち込むことが出来なかった。九州場所、そして今場所初日の御嶽海戦では左差しが完全に封じられ、2日目の逸ノ城戦との一番は踏み込んでの押し相撲に徹するも巨漢・逸ノ城を揺らすことは出来なかった。もはや力士としての「相撲力」は限界に達していた。

 調子を取り戻せなかった最大の要因は2年前の大けがが完治せず、自身の武器でもある左を欠いてしまったことは明らか。若くして「大器」と評され、不祥事が続いた相撲界を支え続けてきた看板力士・稀勢の里。心身が万全の状態での力強い相撲をもう一度だけ、みたかった。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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