「目は口ほどにモノをいう」は本当だった まばたきに関する最新の研究とは

2018年12月18日 08:47

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●目に水分を補給する役割を果たす「瞬き」

 人間は、日常生活において1日平均1万3000回以上の瞬きをしているといわれている。

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 ドイツのマックス・プランク研究所が、科学雑誌『プロスワン』に発表した最新の研究によると、「瞬き」は目に水分を補給するだけではなく、非言語コミュニケーションとして大きな役割を果たしていることが判明した。実際、眼球を潤すだけの役割ならば、瞬きは15秒に1回で問題ないのだという。瞬きは、ほかにどのような役割を果たしているのか。

●「瞬き」に関する過去の研究

 「瞬き」の役割が目の水分補給にとどまらないことは、すでに過去の研究で明らかになっている。

 たとえば、出生して間もなくは人間の瞬きは非常に少ないが、成長とともに顔の筋肉が完成するにしたがって、瞬きの数も増えることがわかっている。また、脳の動きと瞬きの関係も、過去に何度も研究対象になってきた。日常生活において無意識に行われる瞬きは、なにかを思考したり推論したりしている間は、その数が減少することが分かっている。

 そして、人間は会話中に瞬きの回数が最大になることも明白であった。しかし、その理由は明らかではなかったのである。

●アバターのチャットで明らかになった瞼の動き

 会話と瞬きの関係を知るために、研究者たちは仮想実験を行った。参加したボランティアたちに、アバターと会話をしてもらうという方法である。アバターが会話中に行う瞬きの長さや回数によって、参加したボランティアの回答がどのように変わるのかが調査された。もちろん、参加者には実験の意図は知らされていない。

 その結果、アバターの瞬きが長くなると、それに比例して質問に対するボランティアの返答が短くなることが明らかになった。一般的にはほとんど感知できないようなわずかな長さの相違ではあったが、瞬きの長さは会話をする相手に確実に伝わり、その行動に影響を与えることが判明したのである。

●無意識に送る信号

 実験から、研究者は瞬きが会話中に無意識に他人に送る信号の役割を十分に果たしているという結論を出している。機械でのみ認識しうるわずかな時間の差も、瞬きによって対話者に伝わり、会話を続けるべきかやめるべきかというテーマを含め、非言語コミュニケーションとして成り立っているというわけだ。

 会話中の笑顔、うなずき、眉を寄せる行為などとともに、瞬きは本質的なコミュケーションの手段であるというのが、マックス・プランク研究所の今回の研究結果である。

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