攻めに転じるキリンホールディングスの3本柱

2018年11月30日 17:20

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 キリンホールディングスの2019年度からの3カ年中期経営計画の3本柱が浮上してきた。「酒類・飲料部門の収益力強化」「医薬品事業の強化」、そして「医と食をつなぐ事業の立ち上げ」。

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 医薬品分野では東洋医学で言う「未病」(検査をしても病気とはいえないが不健康。放置しておくと病になりかねない状態)への対峙。傘下の協和発酵キリンが役割を果たす。協和発酵キリンは事業の対象領域として「予防医療・未病への貢献」を4本柱の1本として位置付けている。

 そして「医と食をつなぐ領域」では、12年にキリンHDのフロンティア技術研究所と小岩井乳業が共同開発した「プラズマ乳酸菌」が主役となる。

 乳酸菌が身体に良いことは広く知られている。腸内の善玉菌を増やし病原菌を殺傷する役割を果たしている。が、プラズマ乳酸菌は、その一枚上をいく。ウィルス性感染症の予防に役立つとされる。具体的には「風邪」「インフルエンザ」「下痢や嘔吐を伴う胃腸病(ロタウィルス感染症)」防止の効果が期待できる。

 どういう仕組みかというと、ウィルスが体内に侵入した時にpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)を活性化させる。pDCはいわばウィルスに対する免疫細胞を出動させる情報の司令塔。司令を受けた複数の免疫細胞が、ウィルス感染細胞を分解し駆除するという具合だ。

 キリンHDは今18年12月期で16年度に始まった前回の中計を終了する。大きな課題として掲げられたのが海外など低収益事業の見直し。それがブラジル事業からの撤退などで一巡した。「負」を断ち切った。

 そこで新中計では「攻め」に転じるという課題が柱となる。その一翼を担うのがプラズマ乳酸菌の活用である。今年7月に米国で実績を持つサプリメント企業:ソーンリサーチ社に三井物産との共同出資(両社合わせて80%の株式を取得)を発表している。まずはソーンリサーチを通して米国でプラズマ乳酸菌関連のサプリメント商品の販売を開始し、それを橋頭堡に世界展開を図る構えだ。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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