データドックと東大、グリーンエナジーデータセンターの有用性評価研究を開始

2018年11月20日 21:48

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新潟・⻑岡データセンターの外観。(データドック発表資料より)

新潟・⻑岡データセンターの外観。(データドック発表資料より)[写真拡大]

 寒冷地型データセンターサービスを提供するデータドックは、同社の新潟・長岡データセンターの環境影響を評価して、グリーンエナジーデータセンターと位置付ける共同研究を東京大学と開始した。環境影響評価は、国連が示している持続可能な開発のための国際目標:SDGsに基づいて行われる。

 データセンターでは、運用時のサーバー冷却のため、多大な空調エネルギーを消費する。一方、新潟・長岡データセンターは、敷地内に降った雪を貯蔵し、冷熱として活用することで、また、北国の冷気を活用することで、電力消費を抑えるハイブリッド空調システムを備えた設計となっており、同センターの電力利用効率:PUEは1.19(設計値)と高い効率を誇っている。

 今後、ビックデータの活用で、データセンターの利用は、産業界ほかでさらに活発化することが予想される。そのため、データドックでは、ビックデータ利用ストレージに求められる高集積サーバーストレージ性能(1ラックあたりの最大供給電力:30kVA、耐荷重1平方メートルあたり3.0t)を新潟・長岡データセンターで確保するだけでなく、グリーンエナジーで運用できる設計としている。そのグリーンエナジーデータデンターを東京などの拠点と独自の高速回線で結ぶことで、大容量データを扱う企業に、グリーンなデータ利用環境を提供できる体制を整えている。

 共同研究では、東京大学の技術経営戦略の視点で、新潟・長岡データセンターを評価し、同データセンターのグリーンエナジーデータセンターとしての現状を定量化するとともに、課題を整理して、今後の技術的ニーズや将来のSDGs視点での活用法を議論していくという。

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