ユーロ週間見通し:伸び悩みか、英政治不安とイタリア財政問題が懸念材料

2018年11月17日 14:46

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記事提供元:フィスコ


*14:46JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、英政治不安とイタリア財政問題が懸念材料
■強含み、米利上げぺース減速の思惑でユーロ買い

先週のユーロ・ドルは強含み。イタリアの予算・財政問題や7-9月期の独国内総生産(GDP)速報値は前年比マイナスとなったことから、ユーロ売りが先行した。しかしながら、米国の利上げペース減速の思惑が浮上し、米長期金利は低下したことから、週末前にユーロ買い・ドル売りが優勢となった。取引レンジ:1.1216ドル-1.1420ドル。

■伸び悩みか、ポンドの値動きを注視

今週のユーロ・ドルは伸び悩みか。欧州連合(EU)からの英国の離脱に関する協定は英国議会で承認を得ることは極めて難しい状況となっている。この問題についてユーロはポンド安に連れて売られる可能性がある。また、イタリアの2019年予算をめぐり、同国と欧州委員会が財政規律に関し対立が深まる見通しで、ユーロ売りに振れやすい地合いとなりそうだ。

予想レンジ:1.1280ドル−1.1480ドル

■もみ合い、リスク回避的なユーロ売りは一巡

先週のユーロ・円はもみ合い。イタリアの財政規律問題やユーロ圏の経済指標悪化を嫌気したユーロ売りが一時優勢となった。ただ、米国金利の先高観は後退し、ユーロ買い・米ドル売りが活発となったことから、ユーロの対円レートの下げ幅は縮小した。取引レンジ:127円50銭-129円23銭。

■伸び悩みか、英政治不安とイタリア財政問題が懸念材料

今週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州連合(EU)からの英国の離脱に関する協定案が英国議会で承認を得ることは極めて難しい状況となっている。また、イタリア財政規律の問題で欧州委員会との対立は続いており、米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロの対円レートは129円台で伸び悩む展開が予想される。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・19日:9月経常収支(8月:+239億ユーロ)
・23日:11月マークイット製造業PMI(予想:51.7)
・23日:11月マークイット総合PMI(予想:52.9)

予想レンジ:127円00銭−130円00銭《FA》

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