9月の外食売上、25カ月連続プラスに 自然災害影響も曜日周り良く

2018年10月30日 08:47

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 日本フードサービス協会は25日、9月の「外食産業市場動向調査」の集計結果を公表。外食産業全体の売上高は前年同月比3.0%増と25カ月連続で前年を上回った。

【8月は】外食売上、8月は24カ月連続プラス パブ・居酒屋も8カ月ぶり増に

 全体の概況としては、9月に発生した北海道胆振東部地震と2度の台風上陸といった自然災害に見舞われ、休業あるいは営業短縮を迫られた店舗が少なくなかった。また、近畿・首都圏の交通機関の計画運休もあって客足に影響を与えたが、前年よりも土日祝日の数が2日多い曜日周りのおかげで、全体の客数は同0.2%増とわずかながら前年を上回っている。売上については、価格の改定や企業各社が行ったキャンペーン、季節メニューによる訴求の影響によって客単価が上昇し(同2.7%増)、前年越えにつながった。

 業態別に概況をみると「ファーストフード」業態の全体売上は同4.1%増と前年を上回り、「洋風」が同4.3%増、「和風」が同6.1%増、「麺類」が同0.2%減、「持ち帰り米飯・回転寿司」は同2.7%増、カレーなど「その他」は同8.2%増だった。「洋風」では季節限定商品が好調で、サイドメニューの訴求効果もあって単価が上昇。「和風」では他業態とのコラボによる割引キャンペーンなどで客数が伸びた。「麺類」はクーポン配布の影響により、客単価が減少し、前年比マイナスとなっている。

 「ファミリーレストラン」業態の全体売上は同2.8%増となり、「洋風」と「和風」はそれぞれ売上が同0.3%増。「中華」は同4.4%増、「焼き肉」は同6.5%増だった。特に焼き肉は好調が続き、22カ月連続で前年を上回っている。

 不調だったのが「パブ・居酒屋」業態と「喫茶」業態。「パブ・ビアホール」は、自然災害の発生で野外イベントが中止されたことが影響し、売上は同4.7%減。「居酒屋」も交通機関の計画運休が夜の営業に影響し、同2.5%減となった。「喫茶」も自然災害の影響により客数が減り、同2.0%減となっている。(記事:荒川・記事一覧を見る

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