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ハッブル宇宙望遠鏡。(c) NASA[写真拡大]
22日、米航空宇宙局(NASA)は、5日から不具合によりセーフモードに入っていた「ハッブル宇宙望遠鏡」が、まもなく科学観測に復帰すると発表した。
【こちらも】ハッブル宇宙望遠鏡、ジャイロスコープの不具合によりセーフモードに
ハッブル宇宙望遠鏡は6つのジャイロスコープを搭載しているが、5日、そのうちの1つが故障したため、2週間以上セーフモードに入ったままである。
1990年4月、米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)の合同任務である「Hubble(ハッブル)」は、スペースシャトルディスカバリーによりハッブル宇宙望遠鏡を打ち上げ、その名を知られることになった。
2009年には、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている6つのジャイロスコープが宇宙飛行士により取り替えられた。これらのジャイロスコープは、旧仕様の3つと新仕様の3つに分かれていた。
ハッブル宇宙望遠鏡を最高効率で作動させるためには、3つのジャイロスコープを稼働させる必要があるとされており、最悪の場合は、1つのジャイロスコープでも作動させることは可能とNASA関係者は話す。現在は、旧仕様の2つはすでに故障しており、新仕様の1つは予備とされているため、残りの3つにより運用されていた。
そして5日、旧仕様の1つが故障したため、予備の1つを稼働させて運用しようとしたものの、このバックアップジャイロは7年以上も稼働ささせていなかったことから正常に作動させることができず、セーフモード入りとなっていた。
16日の時点では、バックアップジャイロの作動は正常ではなかったとNASA関係者は話していたものの、19日にはほぼ正常通りの作動を確認することができたという。
22日に発表された内容は、ハッブル宇宙望遠鏡の完全復帰を知らせるものではなかったが、完全復帰の知らせを聞く日も近いだろう。(記事:中川リナ・記事一覧を見る)
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