辞任、復帰…プロ野球 動き出した来季への監督人事

2018年10月12日 21:58

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 プロ野球は13日からのクライマックスシリーズ(CS)を前にはやくも来季への監督交代、就任の話題が聞こえてきている。

 今シーズン、チーム17年ぶりの最下位に沈んだ阪神タイガースは金本知憲監督の辞任が発表されている。昨年は2位の成績を残し、優勝を目指した今季だったが打線が低迷、若手の積極起用、外国人の入れ替えなどテコ入れを試みるも、総本塁打85本と1年を通じて迫力不足に泣いた。

 広島カープからのFA入団後も長くタイガースを支え「鉄人」の異名と共に愛された現役時代だったが、引退後、指導経験のないまま名門の指揮を執った3年間を振り返り「やっぱりしんどかった」と胸の内を明かした。後任には矢野燿大2軍監督、岡田彰布元監督らの名前が挙がっている。

■新監督決定が発表された球団も

11日には中日ドラゴンズ、オリックスバファローズが来季の新監督を発表した。

 中日は球団OBでもある与田剛氏が来季から指揮を執る。自身初の監督就任となるが今季まで3シーズン楽天の投手コーチを務め、2009、2013年のワールドベースボールクラシック(WBC)でも日本代表投手コーチとしての指導歴を持つ。今シーズン12球団ワーストとなったチーム防御率に、規定投球回以上に達した先発も外国人のガルシアだけに終わるなど、不振にあえいだ投手陣をどこまで立て直すことが出来るか。

 オリックスの新指揮官にはかつて千葉ロッテを率いて2010年に日本一となった経験を持つ西村徳文氏が就任。2016年からオリックスのヘッドコーチとして福良淳一監督を支え続け、チームの現状・課題も把握した上での『内部昇格』。記者会見でも「今季は積極性に欠ける部分があった。走攻守で強い気持ちで戦うことが大事」と語っている。

■交代決定もクライマックスシリーズへ向けて

 ペナントレース最終戦で阪神に勝利し3位となり、CS進出を決めた巨人は既に来季、原辰徳氏の監督復帰を発表している。

 高橋由伸監督は現役引退直後の2016年から3シーズンに渡り指揮を執ったものの優勝には届かなかった。今季は勝率も5割を切り、優勝した広島には7勝17敗1分けと大きく負け越し、2位のヤクルト、最後までCSを争ったDeNAにも勝ち星で下回る苦しいシーズンを送った。その中でも打線では「和製大砲」岡本和真が4番として成長、エース菅野智之が2年連続で最多勝・防御率のタイトルを獲得ている。球界屈指の投打の軸を擁し最後のポストシーズンに挑む。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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