ワーキングウエアの自重堂がECに注力する訳

2018年10月9日 08:25

小

中

大

印刷

 自重堂は、ワーキングウエア大手。ここ数年来「切歯扼腕」の収益動向を余儀なくされてきたが、ようやく回復基調気味。前期の「1.6%増収、4.0%営業減益」に対し今期は「6.6%の増収(185億円)、3.3%の営業増益(30億円)」計画で立ち上がった。

【こちらも】写真のEC化を実現したフォトクリエイトの足跡

 ブランド数は計6。主軸のいわゆる作業着主体の「ジチョウドウ」。次世代ウエアを謳ったファッション性も備えたカジュワルワークウエア「ジャウイン」。看護・介護職等諸々の職場にフィットするウエア「ジィードラゴン」。低価格が売りの「ミスタージック」。ロングセラーワークウエアを前面に押し出した「トモエサクラ」。そして最新ブランドは「空調服」。左右の腰の辺りに2基の小型ファンが取り付けられている。ファンにより服の中に外気を取り込むことで汗を蒸発させ、気化熱で身体を冷やす。

 自重堂は、総売上高に占めるネット通販比率は公開していない。が、前期の決算短信の中に、こんな記述がある。「拡大するネット販売市場において支持を得られるよう、広告宣伝活動を積極的に行うことでブランド知名度の向上に努めてまいりました」(原文、まま)。公式なネット通販オンラインは既に立ち上げている。アナリストは「今後ネット通販を本格化させる、という宣言と捉えている」とし、こう指摘した。
 「法人を主たる対象としてテコ入れしていくだろう。まとまった数を一括受注することで割引戦略をとりながら、数の論理で結果的に利益率を高めていく方針だろう。そう捉えると、回復基調入りした自重堂の今後を占う意味でネット通販の浸透・売上高比率動向は大きなポイントになってこよう」。

 またあるマーケットアナリストは「介護用ベッドでトップのパラマウントベッドは、ベッドの買い替えに際し決定権を持つのは看護師(長)と突き止め営業の照準を絞った。自重堂も会社だけでなく医療機関や介護施設の“決定権者”を掴むことが、ネット通販の比重拡大の上でも大事な要因となろう」とした。

 同社は2018年元旦を発効日に、5株を1株に併合した。併合後も40%近い配当性向を維持している。(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連キーワード自重堂

関連記事

広告

財経アクセスランキング