NASA、小惑星から地球を守ることができるか

2018年6月29日 09:29

印刷

記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 NASAは米国議会から、人類に大きな被害をもたらすような140メートル以上の小惑星を見つけることを義務付けられている。その方策の一つとして考えられているのが、赤外線天文衛星「NEOWise」やその後継機である「NEOCam」だ。しかし、起業家で元Microsoft CTOのNathan Myhrvold氏は2016年以来、NASAのNEOWISEの宇宙岩採掘ミッションのデータに致命的な欠陥があり、2020年から2033年までの期間、地球上で深刻な被害をもたらすと予想される小惑星を見つけることはできないと主張している。

 NEOWiseは赤外線波長で少なくとも15万8000個の小惑星を発見してきた。NASAによればNEOWiseの直径推定値はしばしば実際のサイズの10%以内であるとしている。Myhrvold氏は、NEOWiseは近くの小惑星を観測する目的で作られたものではなく、遠方の物体を観測するために設計されたものであり、不確実性がはるかに大きいと指摘している。

 これに対して、NASAは6月14日の声明では「データは科学的知見によって立証されている」と述べたものの、Myhrvold氏の批判に対して詳細には答えなかった(QUARTZThe New York TimesScientific AmericanSlashdot)。

 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | 宇宙 | NASA

 関連ストーリー:
NASA、小惑星に人工物をぶつけて軌道を変える実験を計画中 2017年07月05日
NASA、地球周辺に72の地球近傍天体を発見。うち8個は接近の可能性も 2016年04月12日
NASA、小惑星監視団体との提携を打ち切り。小惑星リスクは投資に見合わず 2015年10月09日
元マイクロソフトCTO、料理本を出す。価格は625ドル。 2011年03月10日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事