岡田奈々はAKB48の救世主になるか?

2018年6月20日 16:51

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 世界選抜と銘打ったAKB総選挙。

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 終わってみれば、1位に輝いた松井珠理奈のスピーチやその後の態度へのバッシングがあり、中井りかのスキャンダルがありと、いつの間にか後味の悪いものになってしまった。

 視聴率もかろうじて10%強と、歴代の総選挙の中では最低の数字を叩き出してしまい、一見、AKB凋落の象徴となってしまいそうな現象なのだが、ここにきて5位に食い込んだAKB48岡田奈々の発言が波紋を広げている。

 16日の総選挙の結果を受けて、6月18日に行われたAKB緊急会議において、恋愛をテーマにした話をしているとき、ほとんどのメンバーが恋愛に関して後ろ向きな発言をする中、彼女は「恋愛をテーマとする曲を表現するうえで、パフォーマンスを追求するためにも恋すること、片想いをすることは悪いことではない。ただ、恋愛に発展させるかどうかはプロ意識の問題」と言い切った。

 これがどれほど重みのある発言かというと、これまでのAKBのメンバーの中でスキャンダルを起こしていないメンバーが「恋することはパフォーマンス向上において有益」という発言をしたことはないのである(記者が知る限り)。

 これまで、スキャンダルが起きると、こういうことを言うファンはいたものの、メンバーの口からというのは、記者が知る限り前代未聞だろう。そして勘違いして欲しくないのは、これをスキャンダル容認だと言っているわけではない。「恋愛するかどうかはプロ意識の問題」だと、しっかりガードをしているところだ。

 岡田は、昨年の総選挙でも「スキャンダルで話題になり知名度をあげる人もいいけど、真面目に黙々と頑張っている子もいるんだ」ということを言っている。

 岡田奈々は14期生としてAKBに入り、当初から西野未姫・小嶋真子とともに三銃士としてかなり露骨に推された経験を持つ。

 そして、その頃のキャラは「真面目」。

 無邪気で無防備な西野を叱咤し、のほほんとしていながら、粗忽なところのある小嶋をフォローする生真面目さを番組などでもプッシュされていたのだが、彼女はその「真面目さ」をキャラにすることなく、むしろプロ意識の根底にあるものとして自分の中で消化していったのだろうと思う。

 そして経験を重ねるにつれ、生真面目さは気配りに広がり、流行やブームに流されずに「自分がなにをなすべきか」を追求する求道者のような姿に変化した。そこからたどり着いたのが「パフォーマンス向上」だったのだろう。

 今、AKBはキャラブームである。バラエティでキャラをつけられないことにはスタート位置にも立てない。

 だが、「生真面目」さをキャラにせず、カスタマイズした岡田は、総選挙でも3位になって涙する宮脇咲良を抱きしめ、1位になった松井珠理奈に拍手を送り、自らがキャプテンを務めるSTUのメンバーの様子にもしっかり気づいて祝福したり、フォローしたりということを自然にできるようになっていた。

 そして、一瞬の花火のように消化されて終わってしまうキャラではなく、しっかりと練習をして育て上げるパフォーマンスでソロライブまで開催できるほどの実力を身に着けている。

 AKBGのメンバー、そしてファンは、「坂道を越える」「乃木坂に勝ちたい」と口にするが、じゃあどうしたらいいのかというと、明確な答えは出せていない。しかし、岡田奈々ははっきりと「パフォーマンススキルをあげる」という目標を設定している。

 「かわいいは正義」「アイドルにパフォーマンスは求めない」などと甘やかすファンは、その一方で簡単に推し変をする。しかし、パフォーマンスに惚れてくれたファンは、推し変をせずに卒業後もついてくる。

 これは生駒里奈が言った「本物になる」とも相通じる話で、一定の年齢、あるいは在籍年数を経たメンバーは、いつまでも愛嬌だけのアイドルでいられないという危機感をしっかり持っていることになるのではないだろうか?

 AKBが本当の意味で坂道を抜く……いや、肩を並べるようになるのは、岡田奈々の精神をメンバーが共有したときだろう。(潜水亭沈没)

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