NEDOなど、マグネシウム合金で高速鉄道車体の試作に成功

2018年6月14日 11:08

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試作した高速鉄道車両部分構体の外観写真。(画像:新エネルギー・産業技術総合開発機構発表資料より)

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 難燃性マグネシウム合金を使った高速鉄道車両の部分構体の試作が成功した。共同開発に当たったのは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、新構造材料技術研究組合(ISMA)、ISMAの組合員である総合車両製作所、川崎重工業、三協立山、権田金属工業、住友電気工業、不二ライトメタル、大日本塗料、それに産業技術総合研究所、再委託先である木ノ本伸線とミリオン化学である。

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 今回開発されたものは新幹線車両と同一断面サイズの高速鉄道車両部分構体であり、難燃性のマグネシウム合金のみを使った大型構造物としては、世界最大級のものであるという。

 現在、新幹線などの高速鉄道の車両構体には主に軽量であるという理由でアルミニウム合金が使われている。しかし、アルミニウムよりもさらに軽い合金へのニーズが強まっている。そこで注目されているのがマグネシウム合金である。

 マグネシウムはアルミニウムよりも比重が30%以上も小さい。しかし、可燃性を持つ。ずっと昔は写真を撮るときにフラッシュを焚くのにマグネシウム粉末を使っていたというくらいだ。そのほか、強度・加工性などについても課題があった。

 マグネシウム合金展伸材は、電子筐体、機械部品などの軽い部材では既に実用化されている。しかし、大型構造物への適用はほとんど例がなかったという。難燃性、耐食性、成形性などに難点があったためである。

 そこでNEDOは、2014年度から、マグネシウム合金の高速鉄道車両向けの研究開発を進めてきた。強度や延性、加工性を改善した難燃性マグネシウム合金を開発し、2016年度には側溝体部分パネルの試作にこぎつけた。そして今回、高さ2.9m×幅3.2m×長さ1.0mの高速鉄道車両部分構体の試作に成功したというわけである。

 今後、マグネシウム合金製高速鉄道車両構体の実用化がさらに進むことが期待される。(藤沢文太)

関連キーワード産業技術総合研究所(産総研)住友電気工業新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)新幹線川崎重工業

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