秀明の娘を思う姿から目が離せない!「あなたには帰る家がある」8話レビュー

2018年6月3日 10:04

印刷

■失ってはじめて気づく魅力を描いた8話

 TBS系列のドラマ「あなたには帰る家がある」の第8話が6月1日に放送された。ついに離婚を決意した真弓は秀明と離れて生活することになるも、その影響が娘に影をおとし始める。また、秀明に惚れ込んだ綾子の執着心は冷めることを知らず、どんどん泥沼へはまり込んでいく。

【前回は】どこまでも現実を叩きつけるドラマ!「あなたには帰る家がある」7話レビュー

■背負い込む真弓、孤独になる秀明

 秀明(玉木宏)との離婚を決めた真弓(中谷美紀)は、気丈に振る舞いながらも娘の麗奈(桜田ひより)とマンションで暮らし始める。仕事も順調になり始め問題が無いように見えたが、突然麗奈が学校を辞めたいと言い始める。問い質すも釈然としない問答が続くだけで、結局は麗奈が折れる形で話は途絶えてしまう。

 一方で一人暮らしをはじめた秀明は、真弓や麗奈だけでなく女性同僚からも失望されてしまう。仕事以外の人間関係が一気に減ってしまい孤独感を覚えてしまう秀明。そんな中、麗奈のSNSを見ていると様子が少しだけ変わっていることに気付く。

 そのことを真弓に連絡したのだが、彼女は「ひとりで生きる」と意固地になっていることもあり無視してしまう。八方ふさがりになったのを感じていたとき、不倫相手だった綾子(木村多江)が秀明の部屋を訪れる。したたかに部屋へ上がり込むと、こっそり合鍵を盗んで部屋を後にしたのだった。

■意外と知らないパートナーの顔

 綾子がいなくなることで太郎(ユースケ・サンタマリア)の家も混乱しており、すでに家事などは滞ってしまっている。今まで頼り切りで家事以外は何もできないと思っており、どうせすぐに戻ってくると高をくくっていたが自ら動く必要があると感じ始める。少し探してみると綾子は町の飲食店で働いており、器量のいいスタッフとして客からの評判もいい雰囲気を見つけてしまう。

 太郎と綾子の関係に決着がつかない中、麗奈は離婚がきっかけで学校になじめずにいる。そのことが原因で真弓とも大げんかとなってしまい、そのまま週末の秀明との面会日を迎える。離婚の原因を作った秀明にムスっとする麗奈はついに走って逃げ出すも、秀明はなんとか懸命に追いかけるのだった。

 離婚により大きな変化を迎えた2つの家族像を描いた8話。ここまで秀明は残念男子な姿ばかりが映されていたが、娘を一途に思うシーンにはほろりとさせられる。その姿に真弓と麗奈の心も少し変化していくのだが、綾子が盗んだ合鍵がきっかけでまた新しい争いが起こりそうになるのだが……。

 「あなたには帰る家がある」はTBS系列にて毎週金曜日22時から放送。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事