欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、欧州政治リスクへの警戒感残る

2018年6月1日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、欧州政治リスクへの警戒感残る
今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米5月雇用統計が想定に沿った内容となれば利上げ継続を後押しする材料となる見通し。ただ、欧州の政局リスクはイタリアからスペインに移りつつあり、米国株がこの動きを嫌った場合、ドルを押し下げる可能性があろう。

イタリアでは「五つ星運動」などの連立政権が組閣の再調整に乗り出し、政治情勢の混乱を回避したことから昨日5月31日の欧米市場ではユーロの買戻しが進んだ。こうした流れを受け、本日アジア市場では、日銀の買いオペ減額の通知を意識してドルは一時108円70銭台に弱含んだものの、108円台後半にはドル買い興味が残されており、ドルは109円台を回復した。

ただ、スペインのラホイ首相に対する不信任決議案が可決された場合、ユーロ売りが再び強まる可能性があり、政局不安に対する警戒感は根強い。ユーロ・ドルはラホイ政権の退陣を想定した動きに振れており、1.16ドル後半に弱含んでいる。ドル・円は109円台を維持しているが、目先のユーロの値動きによっては再び108円台に押し戻されるだろう。

一方、今晩は米5月雇用統計が材料視される。市場コンセンサスは失業率が3.9%(前回3.9%)、非農業部門雇用者数は前月比+19.0万人(同+16.4万人)、平均時給は前年比+2.6%(同+2.6%)と、前回並みか小幅に上回る内容が観測される。

トランプ政権は鉄鋼・アルミ製品の輸入関税について近隣のカナダやメキシコ、それに欧州連合(EU)などに適用を拡大する方針を決めたことで、貿易戦争への懸念が広がっているが、4月は広義の失業率を意味するU6失業率が記録的な低水準となり、完全雇用実現への期待は高まっている。5月雇用統計が予想通りの内容でもドル買いが見込まれる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・5月製造業PMI改定値(予想:55.5、速報値:55.5)
・17:30 英・5月製造業PMI(予想:53.5、4月:53.9)
・21:30 米・5月非農業部門雇用者数(予想:+19.0万人、4月:+16.4万人)
・21:30 米・5月失業率(予想:3.9%、4月:3.9%)
・21:30 米・5月平均時給(前年比予想:+2.6%、4月:+2.6%)
・21:55 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が討論会参加
・22:45 米・5月製造業PMI改定値(予想:56.6、速報値:56.6)
・23:00 米・5月ISM製造業景況指数(予想:58.2、4月:57.3)
・23:00 米・4月建設支出(前月比予想:+0.8%、3月:-1.7%)《FA》

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