10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは196ドル高、堅調な経済指標を受けハイテク中心に買い広がる

2018年5月11日 07:44

印刷

記事提供元:フィスコ


*07:44JST 10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは196ドル高、堅調な経済指標を受けハイテク中心に買い広がる
■NY株式:NYダウは196ドル高、堅調な経済指標を受けハイテク中心に買い広がる

10日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は196.99ドル高の24739.53、ナスダックは65.07ポイント高の7404.97で取引を終了した。週間新規失業保険申請件数が予想より減少したほか、4月消費者物価指数が予想を下振れ、追加利上げ観測が後退し買いが先行。ハイテク株を中心に買いが広がり、終日堅調推移となった。セクター別では小売を除いて全面高となり、特に半導体・半導体製造装置や電気通信サービスの上昇が目立った。

携帯端末のアップル(AAPL)は、投資銀行のゴールドマンサックス(GS)と提携し、独自のクレジットカード発行を計画していることが報じられ、最高値を更新する上昇。映画館チェーンのAMCエンターテイメント(AMC)は、決算内容が予想を上振れ堅調推移。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)は、韓国事業の支援で同国政府と合意し買われた。一方で、百貨店のメーシーズ(M)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け下落した。

半導体のエヌビディア(NVDA)は、マーケット終了後に2-4月期決算を発表し、売上高、1株利益ともに予想を上振れた。


■NY為替:米長期金利低下を意識してドル反落

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円66銭から109円32銭へ下落し、109円40銭で引けた。予想を下回った米国の4月消費者物価指数(CPI)コア指数や米30年債入札結果が堅調であったことを受けて、米債利回りは低下。ドル売り・円買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1871ドルから1.1946ドルまで上昇し1.1916ドルで引けた。イタリアのポピュリスト政党が「政権樹立へ前進した」としたため、同国の政局不安を受けたユーロ売りは後退した。ユーロ・円は、130円11銭まで下落後、130円76銭まで反発。ポンド・ドルは、1.3557ドルから1.3460ドルまで下落。英国中央銀行は金融政策決定会合で金融政策を据え置き、声明内容はタカ派的ではなかったことから、年内追加利上げ観測は後退し、ポンド売りが加速。ただ、カーニー英国中央銀行総裁は年内利上げの可能性に言及したため、下げ止まった。ドル・スイスは、0.9995フランへ下落後、1.0044フランまで反発した。


■NY原油:小幅続伸で71.36ドル、イラン情勢悪化に対する警戒感残る

NY原油先物6月限は小幅続伸(NYMEX原油6月限終値:71.36 ↑0.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+0.22ドルの71.36ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて71.89ドルまで上昇し、70.56ドルまで売られる場面があったが、通常取引の終了時点にかけて71ドル台に戻す展開となった。イラン情勢の悪化に対する警戒感は消えていないことから、原油先物は強い動きを見せた。イランとイスラエルの戦闘拡大の可能性があることから、一部では2019年に1バレル=100ドル到達の可能性があるとの見方が出ている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.89ドル +0.17ドル(+0.55%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.04ドル +0.90ドル(+1.66%)
ゴールドマン・サックス(GS)243.44ドル +1.71ドル(+0.71%)
インテル(INTC) 54.98ドル +0.64ドル(+1.18%)
アップル(AAPL) 190.04ドル +2.68ドル(+1.43%)
アルファベット(GOOG) 1097.57ドル +14.81ドル(+1.37%)
フェイスブック(FB) 185.53ドル +2.87ドル(+1.57%)
キャタピラー(CAT) 153.97ドル +1.36ドル(+0.89%)
アルコア(AA) 53.79ドル +0.30ドル(+0.56%)
ウォルマート(WMT) 82.69ドル +0.15ドル(+0.18%)
スプリント(S) 5.18ドル 0.00ドル(0.00%)《HT》

関連記事