震災復興の拠点、イオンモールいわき小名浜が6月15日オープン

2018年5月10日 11:15

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「イオンモールいわき小名浜」のイメージ。(画像: イオンの発表資料より)

「イオンモールいわき小名浜」のイメージ。(画像: イオンの発表資料より)[写真拡大]

 東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県いわき市の小名浜地区で、小名浜港背後地再開発事業の拠点となるイオンモールいわき小名浜が6月15日、グランドオープンする。東北初出店の13店を含む約130店が集結するとともに、いわき市が掲げる「復興のシンボル」として防災モールの役割も果たす。

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 イオンモールいわき小名浜は鉄骨地上5階建て延べ約9万3,000平方メートル。総合スーパーの「イオンスタイルいわき小名浜」を核店舗、「無印良品」、「H&M」などをサブ核店舗に、約130の専門店が出店する。このうち、東北初出店は13店、福島県初出店は44店。映画館やフードコートも設置される。

 フロア構成は2階に食物販ゾーン、「無印良品」、「H&M」、3階にフードコート、「コジマ×ビックカメラ」、4階に映画館、レストラン街、キッズゾーンなどを置く。4階のレストラン街窓側席からは小名浜港と観光交流スポットのアクアマリンパークを一望できる。主な出店予定店舗は飲食では「スターバックスコーヒー」、「いきなりステーキ」、「丸亀製麺」など、物販ではジーンズの「アメリカ屋」、「キッズリパブリック」、「ニトリデコホーム」など。

 2011年の東日本大震災による津波で小名浜港は大きな被害を受けた。このため、地域を守る防災モールと位置づけられ、市が施設外側に歩行者専用の津波避難用デッキを整備、災害発生時にデッキと接続した店内通路や屋上を開放して一時的に避難者を受け入れる。津波による浸水を避けるため、1階をピロティ構造の駐車場とし、重要施設を想定最大津波以上の高さに置いた。

 現場は水族館や物産館を備え、市内有数の観光スポットになっているアクアマリンパークなど小名浜港と、小名浜地区の市街地の中間に位置する。市は小名浜港背後地の再開発でイオンモールいわき小名浜を誘致、地域の防災拠点を整備するとともに、港と市街地を一体化した魅力ある街づくりを目指していた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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