米国株見通し:米国のイラン核合意に関する判断表明に注目

2018年5月8日 17:35

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記事提供元:フィスコ


*17:35JST 米国株見通し:米国のイラン核合意に関する判断表明に注目
S&P500先物  2669.50(-0.50) (16:50現在)
ナスダック100先物  6825.50(-0.50) (16:50現在)

16時50分時点のグローベックス米株式先物市場でS&P500先物とナスダック100先物はほぼ横ばいの推移となっている。NYダウ先物は10ドル高程度で推移。欧州市場は総じて小安く推移している。米原油先物は反落の動きだが、69ドル台後半で下げ渋っている。こうした流れを受け、8日の米株式市場は売り買い交錯で始まるとみられる。

最大の焦点は米国東部時間の午後2時(日本時間3日午前3時)に予定されているトランプ米大統領のイラン核合意に関する判断表明だろう。トランプ大統領のこれまでの主張には米国の国益最大化を最優先にした過激なものが多いが、その実現を追求しつつ、必要に応じて、経済的混乱や地政学的リスクの高まりを回避するための現実的判断を行っているように見える。イラン核合意の問題でもトランプ大統領は諸般の情勢への配慮から離脱しない可能性の方が高いと考えられる。

仮に離脱を表明するとしても、将来の制裁再開の可能性を示唆しつつ、イランに核合意問題で再交渉を迫るというような形になると考えられ、トランプ大統領の判断表明が直ちに中東情勢の混乱や経済実勢からかけ離れた原油高につながるリスクは回避されるとみられる。いずれにしても、イラン核合意を巡るトランプ大統領の判断が米株式市場の急落につながるリスクは限定的と考えられる。なお、本日の経済指標の発表は3月JOLT(求人労働移動調査)求人件数のみとなっている。《KK》

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