日経平均は3日ぶり反発、22500円水準で主力企業の決算待ち/ランチタイムコメント

2018年5月8日 12:24

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記事提供元:フィスコ


*12:24JST 日経平均は3日ぶり反発、22500円水準で主力企業の決算待ち
 日経平均は3日ぶり反発。69.26円高の22536.42円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。

 トランプ米大統領がイラン核合意に関する米国の方針を現地時間8日(日本時間9日未明)に発表することを明らかにし、円相場はイラン情勢の緊迫化への懸念などから1ドル=108.80円台まで強含む場面があった。本日の東京市場ではこれを嫌気した売りが先行し、日経平均は26円安からスタートした。ただ、7日の米国市場ではNYダウが3日続伸しており、寄り付き後の日経平均は欧米株が堅調なことを好感した買いにより22566.68円(99.52円高)まで上昇する場面があった。

 個別では、欧州製薬大手シャイアーに対し正式に買収提案すると報じられた武田薬<4502>が2%超高で前場を折り返した。東京電力HD<9501>は5%高と大幅続伸。その他では任天堂<7974>、三菱UFJ<8306>、コマツ<6301>などが堅調で、ソフトバンクG<9984>やキーエンス<6861>は小高い。一方、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>などが小安く、日本電産<6594>や日産自<7201>は軟調。セクターでは、水産・農林業、その他金融業、金属製品などが上昇。反面、鉱業、パルプ・紙、石油・石炭製品がさえない。

 朝安後に切り返した日経平均だが、2日高値22568.19円を前に上げ一服感もあり、この水準が心理的な抵抗として意識されていることが窺える。明日のトヨタ自など主力企業の決算発表が控えているとあって、積極的に上値を追う動きは取りにくいだろう。後場の取引時間中には三菱商<8058>など大手商社の決算発表が予定されており、個別対応中心の相場展開が続きそうだ。なお、トヨタ自は異例となる取引時間中の決算発表を予定しており、市場では思惑も広がっているようだ。

 新興市場ではマザーズ指数の堅調ぶりが目立つ。週後半には決算発表の第2のピークを迎えるため、幕間つなぎ的な物色である可能性も考慮する必要はあるだろう。ただ、マザーズ指数は抵抗として意識されていた25日移動平均線を上抜けしており、決算発表一巡後の本格的な出直りへの期待が高まりやすい。(小林大純)《AK》

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