【中国の視点】米国発の貿易戦争:中国製造業の発展妨害が目的か、投資にも制限へ

2018年3月29日 10:31

印刷

記事提供元:フィスコ


*10:31JST 【中国の視点】米国発の貿易戦争:中国製造業の発展妨害が目的か、投資にも制限へ
米トランプ政権は中国に対して貿易赤字の縮小を要求したほか、中国資本による米ハイテク投資なども制限する可能性が高まっている。海外メディアによると、米国はハイテク分野における中国からの投資を抑制するため、「国際緊急経済権限法」の発動を検討しているという。

また、米財務省は中国資本による投資を禁止する業界の選定も進めており、半導体や第5世代移動通信システム(5G)などが対象になるとも報じられている。

ただ、中国の専門家は、海外メディアの報道について、予想の範囲内だと指摘した。トランプ大統領は昨年夏から通商法301条に基づく中国による知的財産権の侵害の疑いで調査に着手した際、「これが始まりに過ぎない」と発言していたと強調した。

また、専門家は、米政府が通商法301条に基づくさまざまな調査を実施したことについて、中国との貿易戦争を開始することが目的ではないと指摘。米国の本意は向こう10年の中国製造業の発展構図を研究し、中国の製造業の発展を妨害することが目的だとの見方を示した。

なお、ロス米商務長官はメディアの取材に対し、米政府が中国資本による投資を制限する計画を明確にしていた。ただ、トランプ大統領より先に発表することができないと発言した。《AN》

関連記事