少額短期保険が人気を集めている理由

2017年11月29日 09:41

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痴漢冤罪対策など、さまざまなミニ保険が登場している。(c) 123rf

痴漢冤罪対策など、さまざまなミニ保険が登場している。(c) 123rf[写真拡大]

 加入期間は原則1年、支払い保険金額上限が1000万円。そんな少額短期保険(ミニ保険)が年々、その存在感を増している。2016年の収入保険料は前年比12%増。3年連続して2桁増。取扱い保険会社も11年比で2割増えている。何故か。

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 答えは、「日々の万が一への備え」。

 例えばしばらく前、「痴漢」をはたらいたとなじられて男性が線路上を逃げるという出来事が複数報道された。真偽のほどは続報がないのでわからない。だが私はこの出来事に接し混んでいる電車に乗る時、吊革につかまれる時は両手で摑まる。吊革が身近にないときは、セカンドバッグをできるだけ高めの位置に両手で抱えるようにしている。痴漢などに間違われたらたまったものではないからである。

 そしていま真摯に「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士費用保険」(ジャパン少額短期保険)への加入を考えている。70年近く生きてきた人生の晩年を「痴漢容疑」などでけがされたくないからだ。

 容疑をかけられたときには、電車を降りホームからヘルプコール付きの専用サイトを通して弁護士に連絡をとる。その場を動かず電話をつないだまま弁護士の到着を待つ。後は弁護士を交え「痴漢と疑った人」と疑われた本人が駅員立ち合いの元、話し合いに入る。この保険加入料金は月額500円余り。

 日々の生活の中で、想定外の出来事に遭遇することは少なくない。時代を反映する「出来事」に備えたミニ保険も生まれている。例えばスマホの時代である。人によっては小型パソコンを業務の際に持ち運ぶ例も少なくない。さくら少額短期保険が扱っている商品に「モバイル保険」がある。スマホやPCの思わぬ故障を、3台・修理額計10万円までなら提携修理店に持ち込めば無償で修理してもらえる。月額保険料は700円也。

 この他にも、何種類もの「万が一」対応のミニ保険が生まれている。私の生活の範疇でも加入を検討したくなるものが少なくない。一度、各ミニ保険会社の商品を覗いてみる価値は十分にあると考える。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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